福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

中川昭一氏の葬儀

台風一過の爽やかな晴天です。土浦では竜巻の被害がありましたが、私の地元では倒木が数件あった程度で幸いにして大きな被害は出ませんでした。このたびの台風で被害にあわれた方のお見舞いを申し上げます。

本日、元財務大臣の中川昭一氏の葬儀が行われました。私が役所を辞めたあと経済産業大臣に就任されたので直接の面識はありませんが、一回目の選挙の時水戸の京成ホテルに相手候補の応援に入られ、「とんでもない人間をわが省から出して申し訳ありません」と1時間もの間私を中傷する演説をされていったという記憶があります。同じ選挙で、面識のある平沼元経済産業大臣は福島の「ふ」の字も言わずに、ひたすら経済情勢の講演をされていかれたのとは対照的でした。

選挙は戦ですから、いろいろなことがあり、私はこのことで中川氏のことを恨んだりはしておりません。ただ、今回の死で、政治家の人生というものは苛烈なものだということを改めて認識し、自分もその世界に足を踏み入れた業の深さに改めて感じ入りました。今日この日から、いつ命を失っても構わない覚悟をもって仕事をしていかなければなりません。(そうはいっても、なかなか体がついていかないのですが。)

選挙に落ちるということは、本当に辛いことです。あれだけ街にポスターを張り出せば、外に出て人に会うのは嫌になります。「今回は残念だったね」などと声をかけられるのは、本当にありがたいのですが、そのように声を掛けられれば掛けられるほど惨めな気持ちになって、引きこもりたくもなります。中川さんほどの方であればそのようなことはないでしょうが、私のようなペーペーの場合は仕事も探さなければなりません。選挙に出たということは一般社会では堅気ではないと見なされますので、いまさらまともな仕事にはつけません。「ちょっと怪しい仕事でも、なんでも来い」となると、心も荒んできます。給料生活に慣れてきた身にとって、毎月決まった日にお金が振り込まれない、お金が振り込まれなければ借金をせざるをえない、という状況では、本当に不安になります。私も二度目の落選後は、お酒がなければ眠れない状況が続きましたし、日本を出て外国を放浪しようかと思ったり、時には寝ながら泣いたこともあります。

でも、言葉では言い尽くせないそのような体験が、私の政治家としての礎になっております。多少のことでは動じない、なんでも許すことができる広い心、そうしたものは、厳しい浪人生活において多少は身につけることができたものと思っております。中川さんも、きっと同じような境遇だったのでしょう。それを乗り越えることができれば、きっと立派な保守政治家として日本を背負って立つ存在にさらに大きくなっていたに違いありません。党派を超えて貴重な人材を我が国が失ったことを惜しむとともに、ご冥福をお祈りしたいと思います。そして、二度の落選を経験した私自身は、日本を背負って立てるような逞しい政治家として成長させていただくことをお誓いいたします。