福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

野党の原子力被害の立替払い法案

 本日私が事務局長をやっている農林水産部門会議原子力災害に関する農林水産物被害緊急対策WTを開催し、野党5党が参議院に提出し審議が始まっている「平成23年度原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律案」を検討した。そもそもこのWTでは今般の原子力災害に関する補償の早期支払いを3月から提言してきた。4ヶ月たった現在、農林漁業関係だけで367億2000万円の請求に対して仮払いが実施されたのはわずか41億3900万円。あまりにも対応が遅すぎる。実際に東電に現金の支払い余力がなくなりつつあること、国と東電のどちらに責任があるのかというそもそも論があることなどが原因だ。

 私たちは、そのような難しい話は時間をかけてゆっくりやることとして、政治の意思としてはまずは国が立て替えてでも被害者に現金を支給することが必要であるとずっと訴えてきた。その上で、これまでの本ブログでも書いてきたとおり、山田前農林水産大臣や郡司座長のリーダーシップの下で民主党案としての「立替払い法案」を作成し、国会提出に向けた準備をしてきた。この間の国会の混乱の中でなかなか前に進めることができないでいたが、このたび国会対策上の戦略もあって、衆議院に政府提案の東電の補償支援法案と再生可能エネルギー全量買取法案を提出し、参議院に野党提案で提出された立替払い法案を同時に審議することとなった。野党案より我々のつくった案のほうが優れているという自信はあるが、野党にも華を持たせることで国会運営がスムーズに行き、被害者が助かるのであればそのほうがよいということで、あえて私たちが作った与党案へのこだわりを封印させていただこうと思う。

 あまりにもだらしのない政権運営が続く官邸・政府である以上、私たち立法府側がしっかりしなければならない。「与党が」「野党が」と争っている場合ではない。被災地・被災者救済、復興第一の観点から、与党が引くべきところは引いて、とにかく遅きに失してはいるが、スピード感を持ってやっていきたい。今、国会はようやく正常化し、一つ一つの法案を与野党で協議しながら、修正が必要なことは野党の意見に耳を傾けながら修正する運営ができつつある。こうした動きを、総理の相手を逆なでするような無神経な行動で阻害することがないことを祈っている。