福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

憲法記念日によせて

憲法「記念」日を過ぎてしまいましたが、1か月前に私の考えと近い論評を中島岳志さんが朝日新聞でしておりますので、ご紹介させていただきます。無料の登録で全文を読むことができますので、ぜひご一読をお勧めいたします。  私は、民族派運動にかぶれていた高校生の頃から自民党が「保守」政党だと思ったことは一度もありません。思想などとは関係ない「現世利益党」なだけです。当時の社会党が「リベラル」政党だと思ったことも一度もありません。単に自民党の利益に反対することでの「現世利益党」なだけです。安倍総理を「保守」政治家と言う人も、おそらく「保守」の定義が違うのでしょう。  最近、多くの「保守」を自認する論者が、サヨク的な態度をとることにも辟易としております。私は、根っからの改憲論者ですが、自民党改憲草案的、安倍総理的な知的退廃の下での改憲には議論の土台すら成立しないと考えます。まともな教養に基づく冷静な憲法議論ができる中で、憲法改正の議論がされることを望みます。そのためにも、それなりの知的蓄積を持った民進党の若手の中での、憲法議論を進めてまいりたいと思います。

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「保守が改憲、リベラルが護憲という単純な図式で論じられるのが問題だと思います。そもそも立憲主義は、本来、保守的な考え方に立った思想です。」 「立憲主義は、国民が憲法という禁止条項で権力を縛るものです。その根底にあるのは、人間の理性には限界があり、必ず間違いを犯す、権力者も時に暴走してしまうという保守的な人間観です。」 「あの(自民党の)改憲草案は、非常に『革新』的です。これまで合意されてきた規範や憲法解釈を一気に変えてしまおうとしている。その態度は保守というより、むしろ左翼的なものに近いと思います。・・・安倍さんのように『憲法を一気に変えてしまおう』という人と、『一文たりとも変えるべきではない』という『護憲派』は、特定の人間が絶対的に正しいものを設計できるという設計主義に立っている点では、同類だと言えます。本来の保守は、そのどちらの考え方も採りません。」 「僕は、今の憲法の大部分は変える必要がないと思っていますが、やはり微調整は必要です。特に9条は変えるべきです。・・・端的にいえば、9条を変えていかないと、平和と立憲主義を維持していくことが難しくなると考えるからです。立憲主義憲法で権力を縛るものですが、9条は自衛隊を縛れていない。今の9条のあり方は立憲主義的と言えません。」 「日本では、保守もリベラルも、本来のかたちからは逸脱してしまっています。本来は、保守こそがリベラルなんです。」 「重要なのは、護憲か改憲かではなく、平和を守っていくためには憲法をどう考えるべきかということですが、アンチの論理のためにまともな議論が成立しない。」

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