〇今日の日本農業新聞。『「輸出目標5兆円」の舞台裏』。
【農林水産物・食品の輸出額を2030年に5兆円にする政府の新目標が決まった。自民党農林幹部の非公式会合「インナー」では実現性を疑問視する声が相次いだが、官邸の強いこだわりを受け、新たな食料・農業・農村基本計画に盛り込まれることになった】
【「誰が責任を取るんだ」「せめて3兆円にならないか」。インナー側はこう迫ったが、農水省側は頑として譲らなかった。同省は、首相官邸から「もっと高い目標を盛り込むよう求められていた」(同省関係者)。それを押しとどめ、同省として出せるぎりぎりの数字が5兆円だったのだ】
そもそも今の目標1兆円の内訳も、ポカリスエットや調味料などが大宗を占める。「農業の振興」というのが名目だけのもの。それを5倍にしたって、得をするのは一体誰のことやら。「族議員」と揶揄される自民党のインナーが、常識的で立派な集団に見えてしまう。
無謀な計画とスローガンを押し付けて失敗するのは、先の大戦の時と同じ日本の官僚主義の宿痾。残念ながら、この国の政策立案に科学はない。安倍政権になって、恥ずかしげもなくそれを露わにしている。そもそも、このような計画を官邸主導でシャカリキになって作ること自体、社会主義国家。旧ソ連と同じ。
皆さん! この国の権力中枢は、相当マズイことになっていることに危機感を持った方がいいですよ。