福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

公文書の改ざん 森友学園めぐる裁判より

〇近畿財務局の赤木俊夫さんの自裁は、2017年2月17日の私の質問に対して安倍総理が切った「私や妻が関わっていたら、総理も国会議員も辞める」という啖呵に端を発している。私にとっては、自ら生きている限り胸に重くのしかかることである。

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 少し時間が経ってみて、なぜ佐川理財局長(当時)が犯罪的行為である公文書の改ざんを行わなければならなかったのかを振り返ってみると、それは財務省自身に森友学園の土地売却について安倍夫妻の影があったため異例の対応をしていた自覚があったからとしか言いようがない。

 私が2期目の当選を果たして国会に戻ったとき、安倍政権の絶頂期で、何人かの旧知の官僚から安倍夫妻に関わる対応をさせられていて困っているという愚痴を聞かされた。いくつかの件のうちの一つが森友学園の土地取引問題だった。2016年の年末に挨拶に来た財務省本省の若いキャリア官僚の雑談を聞いて、本来は近畿財務局だけで処理するレベルの土地取引に異例にも本省がかなり関与していることに違和感を持ったのを覚えている。

 この問題をマスコミが報道する前には、どのような書類がどのくらいの量本省に残されているのかもその官僚は正直に話してくれた。当然、私は国会審議を通じてそれらの資料を提出させようと作戦を練っていた。存在するはずなのに未だに出てきていない本省と近畿財務局とのやりとりのメモ、おそらくあるであろう本省と官邸のやりとりのメモなど。佐川氏は、こちらがどのくらいの情報を持っているのか察していたのであろう。いずれ国会に提出せざるを得ないことを覚悟して、改ざんを(おそらく廃棄も)させたに違いない。

 私は、年末からこの件を予算委員会で取り上げるために準備し国対に報告もしていたので、もう少し早いタイミングで質問させてもらって、予算案をカタに資料を要求すればこんなことにならなかったかもしれないが、後の祭りだ。

 もう今や、この件で政局がどうになるものでもなかろう。赤木さんの奥様も、真実を知らなければ夫の死を受け止めることはできないであろう。本来天地がひっくり返るような話ではないのだから、行政の汚点を後世の戒めとするためにも、財務省は正直に誠実に未だ出されていない資料を出すとともに、資料の改ざんや廃棄の経緯を公表してほしいものだ。