〇お金を払って読む価値のある有料記事。かつて橋本内閣の時、通産省大臣官房の特命チームで一緒にはたらいた伊原さん。志の高い真っ直ぐな官僚だった。どうされているのか気になっていたが、ご活躍されているようで何より。
「「原子力ムラ」と闘った元官僚」なんていう安っぽいタイトルは、不本意だろう。もっと長い目や広い目で、僕たちは日本のエネルギー政策を考え、政策の転換を図ろうとしたが、挫折と焦燥の繰り返しだった。
「こんな行政のあり方ではいけない」、「こんな政治ではいけない」、この国の未来を思えば思うほど霞ヶ関にいられなくなって、飛び出して行く。伊原さんも、昨日紹介した小林さんも、私も、みんなそうだった。
90年代から00年代に、通産省・経産省の第一線で活躍していた多くの若く優秀な官僚たちは、霞ヶ関を飛び出した。国会議員や知事となって政治の第一線で活躍している者もいるが、私のように鬱屈とした思いで国を憂いながら過ごしている者も多くいる。
民間企業がバブル景気で沸き立つ中、安月給で超長時間勤務であっても霞ヶ関に入ってきた者は、みんな天下国家のために何かしたいという強い思いを持った者ばかりだ。
近い将来、こうしたかつての同志たちを糾合して本質的な行政システムの変革と政治の刷新を行うのが、私の夢だ。もうそろそろ、そういう時代になってきたのではないだろうか。