○これだけ菅政権をめぐるいろいろな話題がありながら、なぜこの国会が盛り上がらないかを書いた良記事。
【ある自民党閣僚経験者は野党の攻め方に疑問を呈する。
「答弁の不安定な閣僚を狙い撃ちして一人ずつ潰していくべきだった。今回、総務省の問題で武田大臣を攻め立てていたが、武田大臣の答弁能力は非常に高い。あれではいくらやっても倒れない。答弁が不安定だったのは野上農水大臣と岸防衛大臣。我々が逆の立場だったらその二人を集中的に攻めていた。野党はそういう追及のやり方をどうして学ぼうとしないんだろうね」
こうして政府を追い詰めることもなく、あっけなく衆議院で可決された。そのため、3日からの参議院での予算審議は事実上の「消化試合」になってしまった】
自民党からも余裕でこういうアドバイスがなされるくらい、お粗末な状況。多くの立憲民主党の議員は、野党時代の自民党の国会対応を経験しているのだから、政権交代をする気があるのなら、少しは見習った方がいいのではないか。
当時は、震災後の復旧復興に全力を挙げなければならない時だったにもかかわらず、天下国家のことはそっちのけで、下品なスキャンダル追及の質疑ばかりを、本来は能力のある政策通の議員をバッターに立ててやっていた。審議拒否も日常茶飯事。政権与党は復旧復興のために少しでも早く予算案や法案を成立させなければならないのだが、その足元を見て日程闘争を仕掛け、多くの大臣が短期間で辞任に追い込まれていった。「提案型野党」なんて、クソくらえだ。
一方、今の野党はお行儀が良すぎるのか、お人好しなのか、
【要するに国債で一旦賄うが、来年以降に「コロナ増税」を検討すべきだと主張しているのだ】
と増税の提案をわざわざしているのだから、全国に散っている野にいる候補者は堪らない思いだろう。私も、そうだ。毎日のように地域を回っていると、「今年の国会は見ていられない」という声を聞く。
【「(立憲民主党からは)政権を奪い取るという決意が見えない。これは日本の政治にとって不幸なことだ」と石破氏は嘆く】
などと、自民党の政治家に言われないよう、自分は自分で地域を地道に回るのみだ。