○愛読紙『日本農業新聞』の今日の記事。農家による菅内閣支持率は、一般の支持率より低い。
昨日、水戸駅のホームで立ち食いうどんを食べていたら、隣で蕎麦をすすっている方から「福島さんですか」と声をかけられた。JAのOBで、現在は常陸太田市の中山間地で農業をやっているという。そして、猛然と最近の自民党政権の農政への批判をまくしたててきた。
「輸出が何兆円と言ったって、何をどうやって山の中から輸出できるんだ」「そもそもこんなコメの値段で営農できるわけないのに、なんで何もやらないんだ」「最近の政治家の発言から農村に住む人の思いが全く感じられない」などなど。「農協がいくら自民党を推薦したって、自分は絶対に自民党に入れないぞ」と。話が一段落した時には、私のかき揚げうどんはぬるくなっていた。
私が独自にやった地元の調査でも、農林水産業に従事する方からの支持の比率が、職業別では最も高い。地方や農村の疲弊とそれに対する政治への不満は、これまでになく高まっているのだ。しかしながら、野党第一党の支持率を見てみると、そうした不満を必ずしも掬えていない。3分の1の農業関係者は、投票先がなくてさまよっている。戸別所得補償制度の復活を唱えるだけではなく、農村に住む人の心に響く政治家の言葉が必要なのだろう。
ちなみに、私がやった調査で自民党への支持の比率が一番高い職業は、「公務員・サラリーマン」だった。私がはじめて選挙に出た17年前からは、完全に逆転している。政治に頼らなければならないほど切羽詰まった状況ではない方が多いのだろうか。