〇ちょっと前、ある支援者のグループがお祝い会を開いてくれた時、亡き母がその支援者に送った手紙や葉書をいただいた。かなりの量だ。亡母は、何人もに手紙や葉書を送って息子の支援への感謝や落選のお詫びをしていた。死ぬ間際には、アルツハイマーで記憶力がなくなっていく中で、手帳に支援者の名前をメモして必死に忘れないようにしていた。私が知らないうちに母がしてくれていたことに、今は礼をすることはできない。その支援者は、無言で手紙の束を渡してくれたが、言葉にしない方が伝えたいことが伝わると思ったのだろう。
また、ある支援者は、2009年に初当選する前にその方の会社を訪れた時の写真を送っていただいた。まだ政治家の顔になる前の、私の姿だ。
政治活動を始めて20年目になる。多くの人に出会い、何人ものお世話になった人と別れた。一人一人との繋がりの中から、今の私の風貌が作られた。政治とは、多くの人の目に見えない思いを躰に刻み付けていくことなのだろう。