福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

日本の停滞と衰退の大きな要因の一つは、統治機構の劣化にある

〇役所の先輩でもある古賀さん。書くことに同感することはあまりないし、役人時代に何か仕事の中で「改革」をやっていたような印象もないが、これには共感する。

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【若手官僚の中でも大志を抱く人ほど現実との落差を強く感じ、優秀な人ほど先を見て辞めて行く。もはや、若手に対して、国のために頑張ろうというのは、白々しくて口にすることができないという。

 この話を聞くと、霞が関改革の議論の中心が職場のホワイト化というのでは、全くピント外れだということがよくわかる。

 一番大事なのは、国民のための政治が行われ、官僚がそのために働ける環境の整備だ。霞が関再生には、党利党略で動く政治家、省庁利権にまみれ自己保身に走る幹部官僚の一掃から始めるしかない】

 私も、霞ヶ関で働いていた時は、どんなに残業しても辛くはなかったし、大学同期の中で一番の安月給でも「お給料もらってこんな楽しい仕事ができるのはありがたい」と思っていた。「国のために働いている」という充実感こそが、官僚の矜持だった。私の祖母は私が通産省に入った時、「伸享はお国に捧げた子だから」と喜んでくれた。

 私が森友問題の追及をした後、担当していた若く有能な財務官僚がひっそりと退職したことは、知られていない。私は、彼のことを学生の頃から知っていて、その志もわかっていた。たまたま森友問題に巻き込まれ、志を遂げることなく霞ヶ関を去ることになってしまったことをずっと心苦しく思っている。

 日本の停滞と衰退の大きな要因の一つは、統治機構の劣化にある。それは官僚機構自身に問題があるのではなく、政官関係の変化の中で統治機構が自壊していっていることにある。このことに多くの国民は危機感を感じていない。来年以降の政界再編の一つの軸は、統治機構の改革にあるだろう。