〇国土交通委員会で、今夏にも閣議決定される第3次国土形成計画について議論いたしました。審議の模様は、ぜひYoutube福島のぶゆきチャンネルにてご覧ください。
地元の偉人、ミスター国土計画の下河辺淳氏が携わった全国総合開発計画では、「国土の均衡ある発展」や「多極分散型国土」など将来の国土がどのようなものになるのか国民がイメージしやすい言葉がありました。一方、今回の国土形成計画では「新時代に地域力をつなぐ国土」などという小学校のスローガンのような平板なキャッチフレーズです。そしてキーワードが「シームレスな拠点連結型国土」とか「デジタルとリアルの融合による活力ある国土づくり」など、2050年にどのような国になるのか、ワクワクするようなイメージは湧いてきません。斉藤大臣に聞いても、「コンパクト化を進めつつ、デジタルとリアルを融合させる」などと訳のわからないことばかり言っています。
こうなってしまったのも、かつては日本の最高の知性をもった人材が集まって作った全総に比して、官僚が今の政策を基に原案を作成し、横断的な知性や教養ではなく単なる縦割りの専門性を持った人材を集めた審議会を回して、政府が使いやすい役人上がりの増田寛也元岩手県知事がとりまとめた作成プロセスに原因があります。そうしたプロセスを許容した斉藤大臣をはじめとする与党にも、問題があります。
お役所仕事で2050年の日本を描くのなら、そんなことはやらないほうがよい。こういうことこそ政治の出番だと訴えましたが、私の議論が退屈なのか与党の議席の多くが眠りに落ちていました。この政治の体たらくこそが、日本の停滞の最大の原因です。何としても政治の刷新を成し遂げ、自らの手で国土形成計画を作らなければならないと改めて決意しました。