〇本日の東日本大震災復興特別委員会では、福島復興再生特別措置法改正案の審議が行われました。この法案は、線量が高い帰還困難区域にこれまでの特定再生復興拠点区域に加え、「特定居住帰還区域」を設定し、帰還を希望する災害前の居住者の居住を可能とすることを内容としております。
私は、単に帰還を希望する住民が五月雨式に戻ってくるのではなく、国や市町村が特定居住帰還区域をどのような地区にするのかのまちづくりの理念やビジョンを示さなければならないと訴えました。なぜなら、だいたいの人は「ぽつんと一軒家」のように一人では住めず、従来のような集落があって、生業を起こして、共同で作業をしたりお祭りをしたりということができなければ幸せに生活はできないからです。
現にアンケート調査では、現時点での帰還希望者は２～３割しかおらず、多くは迷っていたり模様眺めをしています。帰還する地域が将来どのようなムラになるのか見えなければ、判断のしようがないのです。
情緒的な議論にならないように、法律の条文に照らしてその点を掘り下げていきましたが、答弁に立った復興庁の由良統括官は残念ながら官僚答弁に終始しました。由良統括官は、私が通産省に入省した時にお世話になった先輩なので、あまり強くは言えません。
渡辺復興大臣は、前任のスキャンダルで二度目の緊急登板ですが、頻繁に現地に出向いて現状を把握し要望を聞いてしっかりとはたらいています。最後に、政治家としての前向きな答弁が聞けて救われました。
議論の模様は、以下からご覧ください。
