〇このほど読売国際協力賞受賞のために来日した、清田明宏国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)保健局長の話を超党派人道外交議連のメンバーとしてお聞きしてきました。清田局長には、読売新聞エルサレム支局長としてパレスチナ問題などを取材している弟が現地でお世話になっています。
イスラエルは、UNRWAの活動を禁止する法案を先月可決しました。相次ぐイスラエルからの空爆で、多くの女性や子どもたちまで無差別に殺戮され、ガザ地区はまさに地獄絵図となっています。その地で、医療を支えているのは清田局長率いるUNRWAの医療チーム。UNRWAが活動できなければ、200万人のガザ地区の人たちは命の危機に直面することになります。国連総会で決められたUNRWAの活動を否定するイスラエルは、国連そのものを否定しているとも言えるのです。
3枚目の写真は、UNRWAのスタッフが子どもたちにポリオのワクチン接種をしている写真です。受けている子どもは、きれいな格好をしています。それは、空爆が始まって1年以上が経って、祝祭などをしている日はなく、このワクチン接種が初めて家族で着飾って外出できる日となったから、と清田局長は説明しました。おもわず目頭が熱くなりました。
超党派議連の会長が石破茂首相その人ですから、清田局長は昨日石破首相と官邸で面会をしました。しかし、なぜか面会時の写真は一切なし。メディアの現場取材もできなかったようです。読売国際協力賞の受賞理由も「中東での保健医療支援」で、パレスチナの文言はなし。一体この国は誰に遠慮しているのでしょうか。シオニストの駐日米国大使などに配慮しているのだとすれば、この国は独立国ではありません。
清田局長は、受賞の副賞500万円を全額UNRWAに寄付しました。私も、清田局長をはじめとするUNRWAの活動を、微力ながら全面的に支援してまいります。