福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

今日で通常国会は終わり……

〇今日で通常国会は終わり、と思いきや、現時点ではまだ「おまけ」の本会議が日曜日にも開かれる可能性があります。石破首相、林官房長官、橘官房副長官、坂本自民党国対委員長らが閉会の挨拶に有志の会の控室にいらっしゃいました。とりあえず、ノーサイド。

 昨年の衆院選の結果、戦後政治の中で初めてとも言うべき与野党逆転で予算案や法案の審議を行う国会となりました。私は年始に「熟議」を経て、与野党が法案を条文ベースで検討し、必要な修正を加えて成立させる、「立法府」の名にふさわし国会となることを期待し目指しましたが、結果として「スカ」だったと言わざるを得ません。私の思いは、YouTubeで語っておりますので、ぜひご覧ください。


www.youtube.com

 そのような国会の象徴となるのが、今日の「ガソリン税」を巡る法案採決のドタバタ劇。これまで何度も書いてきたように、単に「ガソリンの暫定税率を廃止する」と法律で書けば、暫定税率がなくなるわけではありません。それに伴って生じる様々な影響を処理するための対応を法案の条文で書かなければ、実際にきちんと施行することはできません。条文ベースで法案を読み込み賛否を決める有志の会は、暫定税率廃止以前の欠陥法案として反対をいたしました。

 今日の午前中に開かれた財政金融委員会の法案審議でも、自民党からの質疑に対して提出会派の答弁はメチャクチャで、法案を修正しなければ欠陥法案として多くの国民に迷惑をかけることが明らかになったにもかかわらず、昨日選出された立憲民主党の委員長はまともな議事運営もできないまま、強行的な採決を行いました。特定野党は、「参議院で過半数を得ていないから絶対に成立しない」ということを前提に、この法案を会期末に無理矢理審議採決を行っています。参議院選挙前のパフォーマンスにしても、このようなやり方は「議会政治の自死」とも言えるでしょう。

 何も頼まれたりしていませんが、かつて机を並べて仕事をしていた経済産業省の片岡官房長が、本会議後有志の会の対応に「冷静に論理的に判断してくれた」と感謝のためにいらしてくださいました。かつて、民主党政権時にマニフェストに書いたことが多数を取ったからと言って実現できないことは、当時民主党政権にいた政治家は身に沁みて理解しているはずです。法律の影響を受ける関係者と地道な調整を行い、必要な法律の条文と予算措置などを講じられなければ、権力や多数を握っても何も実現しないのが、法の支配の下での民主政治です。国民の皆さんも、「なんで減税法案に反対するんだ」とお思いでしょうが、きちんとしたリテラシーを持っていただければと思います。

 リクルート事件後の「平成の政治改革」によって、政権交代のある二大政党政治を目指して小選挙区比例代表並立制の選挙制度が導入されました。30年経って、与党は公明党の組織票を得た自民党でほぼ固定化し、野党はいつも分裂しています。この選挙制度の下では、野党第一党にいれば自民党の批判票が自動的に集約されて政党支持率以上の議席を得ることができます。こうして、「永遠の与党」と「永遠の野党」の不毛なネオ55年体制が生まれてしまったのです。

 今週、私が幹事長を務める選挙制度改革議連を開催し、中島岳志東京科学大教授から有意義なご講演をいただきました。その後、衆院議長の下に置かれている選挙制度協議会も開催され、今後の協議のあり方について議論され私なりの意見を申し上げました。日本の政治の堕落を生んだ小選挙区比例代表連立制の選挙制度を変えることこそ、「令和の政治改革」の一丁目一番地。来年春を目途とするとりまとめに向けて、臨時国会以降も先頭に立って貢献してまいります。