〇インターネットに私の国会での質疑を基にした記事が掲載されていましたので、ご紹介いたします。
2/26の予算委員会で石破首相に常磐線の「中速新幹線」化について質疑いたしました。その結果、今年の「骨太の方針」で国土交通省は大きな政策の転換となる記述をいたしました。その「霞ヶ関文学」を精緻に読み込んで解説しています。本来は、大手メディアこそそうした記事を書くべきですが、人ばかりを追っている今の記者クラブメディアには、それを行う能力がありません。
地味なやり取りでしたが、私の一つの国会質疑がどれだけ大きな政策的な意味があったのかをわかりやすく解説している記事ですので、ぜひ読んでみてください。
【中速新幹線が話題になったのは、2025年2月26日に行われた衆議院予算委員会の集中審議でした。中速新幹線について質問した福島伸享議員(茨城一区)に対し、石破茂首相は、次のように答えています。
「フル規格の新幹線が日本国中に、あと30年ぐらいで張り巡らされるのはベストに決まっている。しかし、北陸新幹線、北海道新幹線、九州新幹線が完成して、その後、次の新幹線計画に入るとなると、相当に先のことになる。フル規格の新幹線を諦めるとはいわないが、中速新幹線には首肯する部分がたくさんある。政府の中でその点は真剣に議論していかねばならない」
「中速新幹線は、本当に150km/hを出せるのか、(制動距離)600m条項をどうするか、踏切の数をどれだけ減らすか、線形をどれだけ変えるか、みたいな専門的な話をすると幾ら時間があっても足りないが、そこはきちんとやりたい」「フル規格までの間をどうするのということを、技術的な課題の解決とあわせて、きちんと詰めていきたい」
内閣総理大臣が予算委員会で、中速新幹線について「きちんと詰めていきたい」と明確に答弁しています。その総理大臣が初めて取りまとめたのが、今回の「骨太の方針」です。ならば、その本文で示されているのが「中速新幹線構想」であることは間違いないでしょう。
このときの質疑で、福島議員は、自らの地元を走る常磐線や、石破首相の地元を走る山陰線などを例に挙げ、中速新幹線の検討を求めました。これに対し、石破首相は「御指摘は共感を持って承りました」と応えています】
【福島議員は、2025年6月17日の衆議院国土交通委員会で、「骨太の方針2025」の新たな表現について、「政策の主体が新幹線から幹線鉄道ネットワークに変わった」「大きな政策の転換」と評価しました。
「大きな政策の転換」というとオーバーにも聞こえます。しかし、「骨太の方針2025」の示すところが、基本計画路線のフル規格整備を棚上げして、在来線の速度向上に政策の軸足を移すことであれば、たしかに政策の大転換といえます】