〇日本が確実にアジアの二流国に転落しつつあることを実感して、悔しく悲しい思いになる。
日本が主催し日本が主役であるTICADに関連して発表された、日本の国益拡大を狙って行われようとしていた政府機関の事業が、ネット上の不確かな情報の拡散の影響によって撤回させられる。どこでどう見ても、JICAの事業は移民とはまったく関係ない。ちゃんと対応できない、JICAも無能だ。中国やロシアのような専制国家は、内心ほくそえんでいることであろう。「ネット社会になって、民主政治は非効率で不合理だ」と。
先日アフリカのケニアに駐在経験のある中国人のビジネスマンと懇談したが、かつての内戦や貧困のイメージのあった東アフリカで、ここ20年間でルワンダのように政治の安定によって目覚ましい経済成長を遂げ、そこで中国企業はインフラ関連事業などに食い込んでいる、と活き活きと話していた。
昭和の時代、フランスのドゴール大統領は日本の池田勇人首相のことを「トランジスターのセールスマン」と揶揄したが、かつての日本はそれくらい政官民一体で世界中に進出して高度経済成長を実現し、経済大国と言われた。先月行ったアフリカでは、駐在する日本の商社マンから「どんどん日本企業はアフリカから撤退していって、鉱物資源などの権益なども取られつつある」という話を聞いた。
日本が内向きになって、世界から手を引いて内に籠るようになって喜ぶのはどこの国なのか、考えた方がいい。「愛国」の意思表示が、皮肉にも国を衰退させることがある。