〇日本維新の会は、自民党との政権協議において企業・団体献金を棚上げする代わりに、衆議院の定数削減を実現すること等を約束することで、政権入り(実態は単なる「閣外協力」という名の責任を負わない要求実現)を決めたという。
その衆議院の定数削減について書こうと思っていたら、チームみらいの安野貴博さんが私の考えていることとほぼ同じことを書いていたので、リンクを貼るので読んでいただきたい。安野さんは、
1)国会議員の新陳代謝がより悪化する
2)諸外国と比較して日本は国会議員の数がそもそも少ない
3)定数削減によって得られるコストメリットは限定的
という3点について、極めて論理的で説得力のある議論を展開している。2)の客観的な事実についてもぜひ知っていただきたいのですが、私は多くの国民の皆さんが思っている3)について、付け加えたいと思います。
【国家予算100兆円と比較すると、定数削減で得られるコストメリットは限定的です。ここは地方自治体とは違うポイントです】
と安野さんは、おっしゃっています。
【議員定数削減のデメリット】
— 安野貴博@チームみらい (@takahiroanno) October 18, 2025
国会の議員定数削減の議論が盛り上がっています。
衆議院の議員定数を1割(50名程度)、比例の枠から削減する案があがっています。来週からの臨時国会で決議を目指す方向で、自民・維新・国民の間で調整がされているとのことです。… pic.twitter.com/q5RtWFlUJt
国会議員一人にかかる経費は、約7,500万円と言われています。仮に衆議院議員を50人減らすと、年間37億5千万円の削減が可能となります。これは、国家予算の0.0000375%の削減をしたことになりますから、財政削減効果はほとんどないと言えるでしょう。むしろ立派な国会議員がいて、かつての事業仕分けではありませんが、政治家として勇気をもって無駄な予算を削減したり、国会議員の本務である法改正による制度の見直しなどを行えば、たちどころに100億円、1,000億円単位の予算削減は可能です。問題の本質は、国会議員の経費が掛かっていることではなく、国民の税金を無駄にしないための行動をできる政治家を選べるかどうかなのです。
もちろん国会議員にかかる費用が、その仕事ぶりからみて妥当なのかどうなのかは、国民の皆さんからの厳格な判断が必要です。でも、国会議員の数を減らすことが税金の無駄遣いや浪費をなくすことに繋がるのかは、冷静に考えていただくことが必要でしょう。
私は、日本維新の会もそんなことは分かっているのだと思います。ただ「身を切る改革」を国民に行う姿勢を示すのが大事だということなのでしょう。私には、「指を詰めて誠意を見せろ」という某業界と同じような意味だと捉えています。
衆議院議員を50人減らして削減される年間37億5千万円の金額は、奇しくも日本維新の会が2025年に受け取る予定の政党助成金約32億円と近い額です。私たち有志の会は、1円たりとも政党助成金を受け取らずに政治活動を堂々と行えています。ぜひ日本維新の会の皆さんも、本当の「身を切る改革」を行うのであれば、まず政党助成金を返上して誠意を見せるのが筋なのではないでしょうか。
「令和の政治改革」は私が政治生命を賭けて今取り組んでいるもの。本質的な政治改革を実現するために、これからも行動してまいります。