浜降祭

〇私が所属する常陸三宮吉田神社のお神輿会「鳳会」の発足50周年を記念して、浜降祭が行われました。

　吉田神社は日本武尊をご祭神としていますが、それはこの地が日本武尊の東征の帰路船で辿り着いた場所だからと言われております。その日本武尊の船が座礁したところが、今の那珂湊港内にあった田所磯。この伝承にちなんで、江戸時代には水戸城下から那珂湊まで船で那珂川を下って神輿を渡御する浜降祭が行われていましたが、約200年も途絶えていました。今回をそれを復活させたのです。関係者の皆さまのご尽力に心から敬意を表します。

　私は、川を下る船にお神輿と共に乗せていただく光栄に浴しました。お神輿には、誰よりも吉田神社とお祭りを愛していた故馬場前氏子総代会長の笑顔のお写真も置かれていて、つい涙が出そうになりました。どんなにこの日を待ちわびていたことでしょう。予報は本降りの雨でしたが、神のご加護か奇跡的に雨は降らず、穏やかな水面を滑るように船は下って行きます。遠ざかりゆく水戸の街並みは美しく、改めて水の都であることを実感いたしました。

　海門橋をくぐって港についたところから、おさかな市場を通って魚市場まで鳳会の神輿渡御。普段とは全然違う空気に思わず張り切ってしまいます。盛大かつ清冽に神事が行われ、鳳会50周年記念式典では、同じ鳳会所属の加藤明良参議院議員、玉造順一県議と共にご挨拶もさせていただきました。

　200年ぶりにこれだけのお祭りと神事をできる吉田神社や鳳会は凄い！何よりも、歴史を大切にし、歴史から学び続けるのが水戸っぽの心意気。水戸を故郷とする者の誇りを感じ、水戸出身の政治家らしい行動をしていかなければならない、と改めて胸に刻みました。