福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

常磐神社御鎮座150年記念大祭、ギャンブル等依存症問題啓発週間特別セミナー、輿石東先生回顧録出版記念パーティー

〇徳川光圀公(義公)・斉昭公(烈公)をお祀りする常磐神社御鎮座150年記念大祭が、御神裔水戸徳川家当代当主もご参列の下、執り行われました。奏上される御神楽は、「偕楽舞」。「國民(くにたみ)と偕(とも)に楽しむ心哉 今を昔と偲ぶ世までも」。

 高校恩師の後藤克己先生が、石州流の献茶をされました。さすがの水戸っぽらしい凛々しいお姿です。遠くからは、久野潤日本経済大学准教授もお越しになりました。先日の農水委員会での食料・農業・農村基本法改正法案の審議で、池田勇人首相が斉昭公の農本主義思想について演説したことを引用したように、私の政治理念には水戸の地で醸成された思想がいつも底流に流れているつもりです。

 その後は、水戸市民会館でギャンブル等依存症問題啓発週間特別セミナー。県議会でこの問題を取り上げてくれている舘静馬県議、磯崎達也県議も、ご一緒に。困っている人に手を差し伸べることに、党派は関係ありません。私からは、4/3の厚生労働委員会で政府のギャンブル依存症対策について行った質疑を報告いたしました。

 その後は上京して、輿石東先生の回顧録出版記念パーティーに。会場には、麻生・鳩山・菅・野田の各総理経験者をはじめ、与野党の重鎮がずらり。当時の民主党から現在自民党に出て行った国会議員も軒並み招かれていることが、輿石先生の懐の深さです。党派が異なると廊下で会って挨拶しても挨拶を返してくれない先輩方が最近は多くいますが、輿石先生は一人一人の人間を大事にしてくださいます。

 私の政治の父の故鴻池祥肇先生は、輿石先生と極めて近い関係にありました。「日教組のボス」というと、ゴリゴリのイデオロギーを出す人のように思われ、バリバリの保守の鴻池先生と対極にあるように思われますが、輿石先生は常に融通無碍でイデオロギー性は全くありません。あえて言えば「正義の人」。曲がったことや権威ぶったことを嫌い、弱い人に目線を向け、分断や対立を丸める天才的な能力をお持ちの方だと思います。

 水と油のような麻生元総理からも、そうした輿石先生の人間性の一端が語られました。そもそも輿石先生と麻生元総理を結び付けたのが、鴻池先生だったのです。本には輿石先生が叙勲された祝賀会での鴻池先生のご挨拶が。

【鴻池でございます。小池は東京で、籠池は大阪で、鴻池は甲府でお祝いを申し上げます】

で始まる挨拶(当時は私が追及していた森友学園問題が盛り上がっていた)は、

【「先生どうして僕をかわいがるんですか、僕のどこがいいんですか」と一杯飲みながら聞いた。すると「鴻池さん、教師というものは素行が悪い奴、勉強のできない奴、そんなものもかわいいもんなんです」と言うてくれて納得しました】

【今日は山梨県甲府市では珍しい料理のしつらえがございます。フォークとナイフが何十本と並んで、今日は今からいただくわけでございますが、きっと二、三日経ったらどんな料理だったか、どんな味だったか忘れるんです。覚えてます?三日前の料理。ところが忘れられない味というのがあるんですよ。「人間味」。今日どんな料理がおいしくても明後日の朝になれば忘れている。輿石先生の人間味は、鴻池祥肇、生きている限り忘れない】

と。他にもこの本には、故青木幹雄先生、古賀誠先生、伊吹文明先生などの味わいのある挨拶や言葉が連なっています。橋本昌前茨城県知事が山梨県総務部長時代のエピソードもあります。まさに政治の真髄が詰まった本。私は、党派が異なっても、国のためにお互いの立場やバックグラウンドを超えて我慢し合いながら物事を生み出していく、そんな人間味が詰まった世界に憧れて政治の世界に入りました。でも、最近の政治は、東京15区での補欠選挙に見られるよう、ネット社会の進展とも相まって人間性不在の政治。

 政治家には、政策能力とか、法律を読む力とか、外国で英語を流暢に操ってジョークを言う機転とか、そんなもの以前に大事なものがあるのです。それは、一人一人の人間に常に興味を持ち、思いやる心を持つ人間力。これまで薫陶を受けてきた諸先輩方に少しでも近づけるように精進してまいります。