福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

赤木ファイル

○昨日「赤木ファイル」が開示された。開示前には、「赤木ファイル」に、森友学園問題の重要な情報が詰まっているような期待感を煽る報道もあったが、私は赤木氏自身が国有地の取引に関与したわけではなく、もうすでに財務省の報告書で公文書改ざんの経緯は詳細に明らかとなっているから、新たな情報は少ないと当初から思っていた。

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 赤木さんが改ざんについての所見を記した1枚の「備忘記録」以外に、目新しい情報は「290217福島議員」と題された2017年2月16日23:16に出されたメールのみである。

 そこには、

【福島議員からの宿題返しです。
 上記(注:森友への貸付・売却の決裁文書)を議員にもっていくつもりはまったくなく、朝、局長に
・こんな体裁です。この基準に沿っています
・議員にはこれは持っていかず、秘書に電話で、契約主体は近畿財務局長でした!と伝える
・仮に物を出せと言われたら、近畿に探させているけどなかなか・・・と引き取る(実害がなさそうなら、追って、提出)
方針を説明したいと思います。(富安課長了)
仮にこれを理由に福島議員が予算を止めるのは勘弁してほしい・・・】

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と。

 このメールの送信者は黒塗りされているが、今や一般人の私の名前は了解もなく開示されている。まあ、それはいいとして、いかに財務省が野党議員を舐めていたか、というのがわかるだろう。私は、2月17日に安倍首相に森友問題を初めて質問する1ヶ月前からこの件について調査をし、財務省理財局に何度もヒアリングをしてきた。その中で、どのような資料があるのかは当たりを付けていたのだが、いきなり核心の資料を求めても「資料は存在しない」とか「廃棄した」と答えるのは目に見えていたので、必ず保存されている決裁文書を、まず全国中継のある予算委員会で提出を求める作戦を立てたのだ。

 そして、2月27日の予算委員会で、どの資料も「ない、ない」と答える佐川理財局長に対して、次のように指摘している。

【○福島委員 前回もおっしゃいました面会等の記録、ここに実はずれがあります。

 財務省の行政文書管理規則の中には、国有財産の管理及び処分に関する重要な実績が記録された文書は十年の保存期間がかかっております。そのうち、国有財産処分の実施に関する重要な経緯で、その後の政策立案等に大きな影響を与えた事案に関するものは、保存期間満了後には国立公文書館に移管するとなっていて、やはりこれは二例目ですから、国立公文書館に持っていくようなものであるというこれに当てはまるんですよ。

 そうであるとすれば、十年の保存義務です。面会は義務ではありません。この極めて特異な土地取引の経緯というのは十年の保存期間なのですから必ずあるはずなんです。

 私は、この問題、総理、みずからしっかりと政府として疑念を晴らして調査しなければ、国民の疑惑は晴れないと思いますよ。八億円もの国民の財産を勝手に特定の、総理の奥様が名誉校長をやっていらっしゃって、総理の名前で寄附金を集めていた学校に投じられていたとするのであれば、そこに何かあると思うのは当然です。それがレッテル張りだと思うのであれば、レッテル張りを剥がすだけの調査をぜひお願いいたします。

 そして、この委員会で結局当時の局長や近畿財務局長がいないと議論にならないんですよ。関係した近畿財務局長、理財局長そして籠池理事長、これらの参考人としての招致を求めますとともに、この疑惑が晴れないままに来年度予算を決めるなんというのは国民感情的に納得できません。きょう採決することなく、この問題に関する集中審議を開くように、委員長にお取り計らいをお願い申し上げます。】

 

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 財務省もいずれは提出しなければならないものだとわかって、「(実害がなさそうなら、追って、提出)」と遅延作戦をとっていたのだが、この決裁文書を手掛かりに次から次への関連文書の公開が求められて、「実害」が出そうだと勘づいた佐川局長らが、決裁文書の改ざんという前代未聞の犯罪に手を染めることになったのだろう。

 しかし、当時の民進党は何に怖気づいたのか、与党と何かの取り引きをしたのか、私の質問を一時は止めさせようと圧力をかけてきた。そして、資料の提出前に衆議院での予算の通過を許してしまったことで、衆議院の予算委員会の審議がある時に資料が出ることはなくなり、それ以上の追及の機会がないまま、私は国会を去ることとなった。

このあたりの実態については、今晩YouTubeの福ちゃんねるでアップする予定

 この膨大なファイルと送られているメールの日時を見てみると、如何に公文書の改ざんという不毛な犯罪行為への加担に膨大な労力が割かれていたのかということが伺え、この指示をした者(いまだ結局誰なのかは不明だが)を許すことができない。公務員がこんな仕事を夜遅くまでしていることを知れば、公務員を志望する若者が減るのも当然だ。

 「国民のために働く」という使命感が高かったがゆえに、自ら命を絶たざるをえなかった故赤木俊夫さんのご冥福を心からお祈り申し上げます。