〇これ以外の衆院選への道は、あまり考えられないだろう。
法律上は、
①9月に直ちに臨時国会を開いて、衆院任期内に総選挙を実施
②解散しないで、任期満了30日以内に総選挙を実施
③任期満了間近に臨時国会を開いて、任期満了後に解散総選挙を実施
の3通りがあるが、①の道は政権与党自ら閉じている。
このコロナ禍の下、本来は国会でやるべきことが山積している中で、9月に臨時国会を開かないで総選挙を伸ばすために10月に臨時国会を開くことは、絶対に許されないだろう。これまでの我が国の憲政史上も前例がない。
したがって、残る道は②のみだ。元々、奇策を好まず正面突破を試みがちな菅総理は、この方向でカレンダーを作っていたのではないか。記事にある想定投開票日が10月17日とするなら、その30日前は9月17日で自民党総裁選の告示日!その前後に、衆院選の日程を閣議決定するのではないか。
この日程なら、仮に新しい自民党総裁が選ばれても、その人が総理として総選挙を戦うわけではない。自民党内で、「選挙のために総理を変える」という論理が正当性を持たなくなり、「コロナ禍の下で誰がこの国を率いるべきか国民に問う」ということになる。
とはいえ、どなたが自民党総裁選に選ばれても、そもそもこのような政治がいいのかどうかを判断するのは、国民の皆さん方だ。無所属で挑戦する私は、与野党の政局の風に惑わされることなく、そもそもの政治の刷新を訴えるのみだ。
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菅総理が1日議員宿舎に籠っていた翌日の、この動き。権力を維持するための、ものすごい迫力と執念。
自民党のベテランたちの政局勘や行動は、とても勉強になる。野党の幹部も、薄っぺらい批判をしていないで、爪の垢を煎じて飲んだ方がよい。追い風だと思って胡坐をかいていると、一気に逆風になるだろう。