福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

茨城大学の新しい取り組み

〇茨城大学の太田学長、工学部の金野副学長たちが、茨大の新しい取り組みの報告にいらしてくださりました。20年茨城で政治をやってきて、初めてのことです。

 まず一つ目は、令和6年4月開設予定の「未来共創学環(仮称)」について。経済学・経営学と工学・農学、そしてデーターサイエンスといった文理を融合させ、社会的課題を解決するための理論を学ぶだけでなく、2年次の企業等でのインターン、3年次・4年次での地元企業等での給料をもらいながらの実習を行い、理論と実践の同時に学ぶ場が、国立大学では初めて実現します。教える側にとっても、アカデミズムの中に閉じこもった「理論のための理論」ではなく、現場の課題を解決するための実践的な理論を研究することにも繋がります。定員は40名。どのような人材が輩出されるか、この学環によって地域の経済はどのような変化を遂げるのか、楽しみです。

 二つ目は、カーボンニュートラルエネルギー国際教育研究拠点の創設。単に電気を作ったり水素を利用するという技術ではなく、空気中の二酸化炭素自体を回収して燃料に変えるという革新的な技術の実用化を目指します。何よりも嬉しいのは、私が通常国会で福島国際教育研究機構について議論しているのをご覧になっていただき、付帯決議で茨城県の研究機関との連携を盛り込んだことに触発されて出てきた構想だということです。金野副学長は、この分野では世界をリードする若手研究者を集めることができたと胸を張っていらっしゃいました。地方の大学から世界をリードする技術が誕生することを楽しみにしたいと思います。

 太田学長とは、このほかにもまちづくりと大学の連携などについて話が弾みました。今、文部科学省は、巨大な基金を創設して「国際卓越研究大学」を作ろうとしています。しかし、それは東大や京大など一部の巨大大学の目先の研究ばかりに重点的に予算措置が講じられることになり、地方の大学などは切り捨てられることになり、ひいては日本全体の知的基盤が弱体化する可能性があります。だからこそ、私たち有志の会は、国際卓越研究大学法案に反対をいたしました。

 地方の大学には、地域に密着した課題を解決するための理論を作ったり、現在は国際的にメインではなくでも成功すれば世界をリードしうる研究開発行ってりする潜在力があります。私は、茨大のそうした取り組みを全力で応援してまいります。それは、決してお土産に茨大農学部産の山田錦で作ったお酒「茨苑」をいただいたからではありません。地方に知的基盤があることこそが、国力の強化に繋がると確信するからです。