〇今をときめく麻布台ヒルズに先日オープンした、地元筑西市の漬物屋さん「菜香や」さんに。社長の遠藤記生さんは、お母さんの漬けるお漬物が美味しくて、それを商品にしようとビジネスを立ち上げました。
起業した途端に、3.11東日本大震災の原子力災害の風評被害に見舞われて苦労をいたしましたが、努力を重ね、とうとう麻布台ヒルズにお店を出すまでになりました。麻布台ヒルズの”Modern Urban Villege”というコンセプトに相応しいお店として、声が掛かったとのことです。ずっとこの間見てきた私にとっても、嬉しく誇らしいことです。
商品は、折々の季節にこだわって作られた野菜などを筑西市の大嶋農場のミルキークイーンの糠で漬けた、シンプルだけど素材の美味しさが際立ったもの。場所柄外国人のお客も多く、日本の誇る発酵文化を発信する拠点にしたい、と意気込んでいます。地元の皆さん、東京の皆さん、ぜひお店を覗いてみてください。
それにしても初めて来た麻布台ヒルズは、まるで別世界。歩いている半分くらいは外国人で、店員は英語で案内をして、売っているものも茨城の2倍くらいのお値段。地元にいると全く感じませんが、東京は次々と高層ビルが立ち並び、夜のレストランは満席となり、物価も上がってきて、それなりに好景気なのです。
私は、かつて衆院選に2回落ちた後、『二つの国』という本を原稿を書き終え出版しようとしていました。それは、東京と地方での政治、経済、文化などのあまりの落差に、日本の中には二つの国があるということを描いたものでした。麻布台ヒルズに来てみると、まさに「二つの国」になってしまっているのではないかと感じてしまいます。ここにも政治の役割があります。