福島のぶゆきアーカイブ

これまでにWebで公開したものの記録です

太陽光発電乱開発

〇先日fbで書いた笠間市太陽光発電乱開発の記事を見て、月刊誌『エネルギーフォーラム』が現地に取材に来てくれました。今回は、仲間の川口拓麻さんに頼んでドローンで上空から撮影してもらったところ、ものすごく説得力のある画像と映像が撮れました。詳細は、後日10月発売の『エネルギーフォーラム』誌と同社HPで公表されますので、ぜひご覧ください。

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 上の写真の地点は、笠間市本戸地区。地元には「太陽光発電を作らせてもらいます」と話が来たので、畑の横に作るようなものを想像して同意したら、いつの間に山が丸裸になっていたと言います。最初に説明に来た業者から別の業者へと転売され、「今の事業者は誰なのかもわからない」と地元の人はおっしゃっていました。

 さらに問題なのは、無残な地肌を出したはげ山のままでいるところ。当初の開発業者は倒産して、そのまま放ったらかしになっています。写真でもわかるように地肌が筋になったところを雨ごとに水が流れ、昨年の台風19号の時には隣の集落と結ぶ道路を埋めてしまいました。今も少しずつ土砂は沢伝いに流れ続けて田んぼ2枚を埋め尽くし、ちょっとした雨でも道路は泥の河になってしまうといいます。でも、事業者は倒産してしまったため、誰に補償を求めたらいいのかもわかりません。道路の復旧も、公共事業として行っていますから、市民の負担です。

 下の写真の地点は、上の写真の地区の東側にある山。稜線を挟んで東側を中国系企業が、西側を韓国系企業が開発しています。西側は、数名の地権者が売ったり貸したりした山林を縫ってヘビの抜け殻のように太陽光パネルが広がっています。東側は、笠間市内に入ればどこからでも見えるくらい、大々的に地肌が出て無残な姿を晒しています。

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 住民は、上の写真の例のような環境の破壊を恐れて反対運動を行っていましたが、法的には止める手段はありません。FITの期限である20年が過ぎたら、パネルを張ってある場所がその後どうなるかはわかりません。地表を削って岩盤まで達している状況では植林も困難だと、造園業者も言っております。両社とも、外国企業の子会社が事業主体となっているので、期間が終われば海外にトンずらするのではないかと地元の人は恐れています。でも、それを止める法的な手立てはありません。

 経済産業省はエネルギーの供給が所管なので、環境の保護や地元との共生の観点からの立法措置は行おうとしません。主力電源化が進められる再生可能エネルギーですが、外国企業が土地を買い、県外企業が建設し、外資系企業が運営し、利益を貪って20年たったら撤退する。その利益の源は、FIT制度に基づく日本人の電気利用者に上乗せされている電気代。地元は、土砂の流入や森林の破壊などの環境問題に苦しみ、一度壊された環境は長い間戻らない。土地を売った人以外に利益は何もなく、むしろ修復工事に地元の人の税金は使われる。

 一体、誰のため、何のための政策なのか、根本的な再検証が必要です。地元の人で、太陽光発電に否定的な人は誰もいません。でも、必要な法制度が整えられていないがため、短期的な利益を追求することだけが目的の事業者による、あまりにも無秩序な開発は、大きな外部不経済を生んでしまいます。

 縦割り行政の狭間でこれを放置し続けるのは、立法府の不作為の罪です。一日も早く国会に戻って、必要な法整備の先頭に立ちたいと思っております。