福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

久しぶりの、【新聞は読むものではない。書くもの。】

〇久しぶりの、【新聞は読むものではない。書くもの。】

 1枚目は昨日の読売新聞。2枚目は今日の読売新聞の社説。読売新聞は伝統的に財務省との関係が深い。多くの財務省大物OBを受け入れ、橋本行革の時は行政改革会議のメンバーに渡辺恒雄主筆が入って大いに大蔵省の代弁をした。橋本行革の仕掛け人の通産省はこれに手を焼き、連絡役になってうまく取り入ったのが今井尚哉元首相補佐官だ。

 民主党政権になると、同紙は鳩山政権、菅政権と徹底的に批判するが、消費税増税を掲げる野田政権になると途端に応援団に転じた。その読売新聞が、二日連続でこのような紙面を作ることの政治的な意味を考えることが必要だ。今後おそらく、防衛財源や教育・子育て財源を示さないまま岸田政権が解散などで権力を維持しようとすると、政権批判を強めるだろう。一方、岸田政権は解散前に財源の道筋を示すと、支持率が低下し、お役御免になる可能性がある。今回、岸田首相が解散をできなかったことが、今後の政局の大きな転機となったのである。

 3枚目の「岸田首相の1日」を見てみると、先週9日の金曜日に岸田首相はわざわざ読売新聞本社まで出向いて渡辺恒雄主筆に会っている。一国の首相が出向いてまで会うマスコミ関係者は、渡辺主筆だけだろう。ここで、解散をめぐる突っ込んだやり取りがされたはずだ。ここ数回の解散は、読売新聞が真っ先に報道してきた。もし解散があるなら、月曜日が新聞の休刊日であることを考えると、他紙が追えない日曜日の読売新聞の朝刊で報道があると私は考えていた。

 ところが4枚目のように日曜日の読売新聞の1面トップは、「解散時期 探る首相」「月内「今秋」両にらみ」。岸田首相は、この時、渡辺主筆に解散しないことを明言していたはずだ。岸田政権の国会終盤の駆け引きをバックアップするために、このような記事になったのだろう。そして、その時財務省に近い渡辺主筆は、「解散をするなら財源を決めてそれを問え」と強く申し入れたにちがいない。

 ここに至る背景には、政官財のいろいろな人が動いていることだろう。私には、何人かが思い当たる。いずれにしても、今したり顔に解説されているように、会期末解散がなかったからと言って岸田首相がフリーハンドで秋の臨時国会冒頭解散ができる、ということにはならない。これからの岸田政権の前途は、いばらの道だ。今年は「政局の夏」になるだろう。

 私の選挙事情も厳しいものとなっている。こうした時は、政局の臭いを感じながら、地元の皆さんを信じて対話を続けるのみだ。