福島のぶゆきアーカイブ

これまでにWebで公開したものの記録です

時間との勝負。でも、ちょっとずつの前進

 4月15日金曜日の内閣委員会の質疑では、これまで地元の皆さま方からお聞きしてきた思いを代弁しようと、気合を入れて質問をさせていただきました。衆議院のHPからも録画が見られますので、ぜひご覧になってみてください。

 この日一番聞きたかったのは、いつ誰にいくら出されるのか不透明な東電の補償金支払いを待つことなく、連休前にも国が主導して仮払いを行うべし、ということ。これに対して枝野官房長官は「東京電力から直接払われるまでの間・・・必ずしもつなぎ融資の形式による仮払いが十全でない部分については、国の立替え払いも含めて・・・東電からの支払いの前段階を国がつなぐということも含めて、関係当局で検討するよう指示をいたします」と極めて前向きな答弁をいただいた。いくつかのマスコミはこの大きな前進の答弁を聞いていたはずなのに、農業新聞以外は大きく報道せず。情緒的な報道より、こうした重要な発言をきちんと報道してほしい。政府に逃げられては困るので、その後北関東の同僚議員とともに鹿野農水大臣、海江田原子力経済被害担当大臣、尾立財務政務官にも面談し、要請する。尾立政務官からは、財務省の事務方に検討を指示したとの報告があった。3月21日の出荷停止から1ヶ月近くたつが、ようやく少し動き始めた。

 そのほかにも、出荷制限のときばかり大きく発表するのではなく、出荷制限解除のときに官房長官から安全宣言を出してほしい、ということや、TPPの参加検討を中断してもっと大きな農村も含めた復興の姿を描くべし、というようなことも質問・提言させていただいた。

 それにしても、政府相手の物事は一歩一歩しか進まない。この週末も、震災後一番信頼される地域密着の情報源だった茨城放送がCM収入の激減で苦境に陥っていることや、売り上げのほとんどない笠間の観光関係者、取り壊そうかどうか迷っている真壁の伝統的建築集積地区の住民などの悲痛な話を聞くにつけ、時間との勝負であることを実感し、焦ってくる。政府が将来の見通しや具体的で前向きなメッセージをスピーディーに発さないことが、地元の皆さんの不安の源となっている。今朝も内閣部門会議でこんなやりとりをした。

 先週の会議で、
「震災で被害を受けた企業が休業する際には雇用保険から休業補償が出ることとなっているが、実際にはたとえば工場のガレキの撤去などを従業員がボランティアで手伝うと、「休業ではない。むしろその分の賃金を払え」といわれて補償がでないなど、実際の窓口では杓子定規な対応が行われている」
と主張したところ、今日出された回答では、
「震災により休業を余儀なくされ、賃金を受け取ることができない方に対しては、実際に離職していなくても失業給付を受給できる特例を実施しているところである。(ここまではいい。)また、常態として従業員を就労させ、休業状態と認められない場合は特例の対象とならない。(当たり前だ。)休業状態にあり、臨時的に従業員を就労させた場合、その日については、賃金の支払いの対象となり、失業の認定を受けることはできないが、その他の日については、失業の認定を受け、雇用保険の基本手当を受給することができる(これも当たり前だ。)」
つまり、通常通りの当たり前の法令解釈をしているに過ぎず、そこには震災による「特例措置」を認めるという柔軟性はまったくない。休業して収入のない工場は、復旧のために従業員にボランティアでやってもらうわけにもいかず、業者に処理してもらう費用を出す余裕もない。まったく現場の実態を踏まえていないのだ。

 この1ヶ月間地元と国会を往復しながら走り回ってきたが、東京で政府相手に話をすればするほどこのような調子で、つい徒労感に苛まされてしまう。震災になろうが、なるまいが、毎月同じ額の給料が振り込まれる役人たちには、言っても無理なのかもしれない。だから政治主導と言っても、その機能は不全のままだ。時々地元で「こんなときに国会議員は何やっているんだ」とお叱りを受けると、憂さ晴らしもしたくなってしまうけど、本当に困っている地元の皆さんの思いを考えれば、あきらめることなく粘り強く訴えていくしかあるまい。