福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

連立政治の作法

〇私の記事も担当していただいている吉田記者によるインタビュー記事。含蓄のあるコメントが満載だ。野党関係者は、必読だ。

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【自民党総裁だった河野洋平さんにお会いした時、「強い勢力の方が譲るのが、勝つ条件だ」と言われたことがあります。「それは村山(富市)内閣のことですか」と聞き返すと、「その通りだ。自分が村山さんにトップ(首相)の座を譲ったことによって、譲られた方が崩れるんだ」とおっしゃった・・・河野さんは、僕が野党議員と話していることをご存じで、「首相の座を得た社会党は、帳尻を合わせないといけなくなり、大変なことになった。逆に自民党は安泰の基盤をそこから作った。譲った方が勝つということを、立憲民主党のリーダーは理解しているのかな」とつぶやくように言われた。含蓄のある言葉で、枝野さんへの「伝言」だと理解した僕はそのまま伝えたのですが、理解されなかったようです】

 まったく同じことを、私は中村喜四郎先生から教わった。立憲民主党と国民民主党の合流が協議されている時、次の衆院選に向けて私が野党各党との連携を模索している時、常に立憲民主党は野党第一党の看板の下驕りきった態度をとっていた。それが、現在の立憲民主党の状況に繋がっているのだろう。

【ある自民党関係者は、国民民主党とはゆくゆくは連立だろうと語るなかで、「連立内での自民党のウエイトは減るかもしれないが、二党よりも三党連立の方がバランスがとれて、長期政権化する」と言いました。譲ることによって得られるリターンまで計算する、自民党の凄みですね・・・自社さ政権ができるとき、自民党内の反対派を押し切る決定打となる演説をしたのは衛藤晟一さん。知る人ぞ知る右派の大物です。昨年、衛藤さんにインタビューした際、「日本の保守とか右は、そこまでガチガチじゃない。原理論は言うけれど、妥協すべき時は妥協もする」と言い切りました。当時は政権に返り咲くことが重要で、そのためには55年体制のもと対立を続けてきた左の社会党とも組む。そうした柔軟性、リアリズムを持つ自民党の懐の深さを感じたのを覚えています】

【野党が連立できない理由は、政策もありますが、自党の利益を優先して、小さい政党を束ねられない野党第一党のビヘイビアにあったと思います。そうした社会党のDNAが、不幸なことに民主党、立憲民主党へと受け継がれている印象を持ちます】

 これまで約20年民主党系の陣営に所属してきて、これまで議席を長く持ってきた世代では永遠に政権を獲ることはできないと身をもって実感している。一度そのDNAを断ち切った者が、次の新しい政治へのプレーヤーとなっていくのであろう。私たち有志の会は、そうした存在になりたい。