先日の大阪地検特捜部の不祥事に続いて、検察の理解不能な行動が起こりました。どこからどう見ても我が国固有の領土である尖閣諸島沖で、公務執行妨害の容疑で逮捕した中国漁船の船長を処分保留のまま釈放したのです。日本の領土で、日本の法律に違反した人間を、つい数日前には拘留の延期までして取り調べしていたにもかかわらず、外交上の配慮なのか何か釈放するというのは、法治国家として極めて不適切なことです。これが許されるのなら、何かの容疑で警察に逮捕されたとしても、政治的に圧力をかければ釈放されると、いうことを認めることになってしまうのです。昨晩から私は、「こんなことを許していいのだろうか」とはらわたが煮えくりかえるような思いですごしました。
それにしても、この間の中国の対応はあまりに非常識でした。レアメタルの対日輸出禁止などというのは明らかなWTO違反ですし、丹羽駐中大使を深夜に呼びつけたり、中国首脳から恫喝的な声明が次々と発せられることは、この国が果たして大国たる格式をもっているのか大いに疑わざるをえないようなものです。私たちは海一つを隔てたところに、そのような国家が存在することを明確に認識しなければなりませんし、今回の件で多くの国民の皆さんはそのことを再認識をされたのではないでしょうか。
私は、今回の釈放に当たっての政権中枢の動きについては、適切なものであったのかどうか与党議員としてしっかりと見極めなければならないと思っております。海上保安庁が撮影していた漁船の衝突の際の映像も公開させなければなりません。この週末、同士の議員とも意見交換しながら、自分にできる行動を取ってまいる所存です。