福島のぶゆきアーカイブ

これまでにWebで公開したものの記録です

祝 山中先生ノーベル賞受賞

 山中伸弥京都大学教授にノーベル賞が贈られることになった。久々の日本の明るいニュース。
 私は1999年に通産省生物化学産業課通称バイオ課)に配属され、事業環境整備室の初代筆頭班長を務めさせていただいた。当時はミレニアム・プロジェクトを旗印に、バイオ研究にバブルとも言えるほど国費がつけられたはじめた時代。最先端の研究は、受精卵を使ったES細胞(あらゆる組織・器官に分化する可能性のある万能細胞)の研究やゲノム解析だった。事務官の私は、そうした先端研究の実用化に伴う生命倫理の問題のルールメーキングや経済的な仕組みの構築が仕事だった。まったくの新しいキャンパスに絵を描くような仕事は楽しくて、理系・文系の枠を超えていろいろな知の最先端を行く研究者と交流をさせていただいた。
 山中先生は、その1999年に奈良先端科学技術大学院大学助教授に就任されて、我が国でのiPS細胞の研究をスタートさせている。生命倫理上の問題を孕んだES細胞をブレークスルーする画期的な研究が、その時からたった十数年の間に成果を挙げたことはあの当時の状況を振り返ってみると奇跡的だ。私はその後2003年に退官して政治の世界へと入るが、山中先生も2003年にはじめて科学技術振興機構の資金を獲得して国費を研究に投入できるようになった。同じ時間を歩みながら、かたやノーベル賞の受賞、こちらは2回の落選を経て1年生議員。感慨深いものがある。
 少年時代は学者になりたかった私。2度人生を歩めるのであれば、研究の道もよかったかもなどと思ってしまう。いずれにしても快挙を心から祝いたい。-----