福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

政治家さん、何とかなりませんか?

〇私が大学に入ってヨット部に入部した時、入れ違いに卒業した伝説の先輩がいた。「黒太郎」と呼ばれていた。

 「合宿所では麻布高校剣道部のジャージを着ていて、気に入らない後輩がいると竹刀で殴りつけていた。」2人一組で乗るヨットだが、「翌日黒太郎と乗る配艇になると厳しシバキに耐えるため無口になって夜早く布団にもぐった。」

 さまざまな伝説が、私たちに伝えられた。先輩から理不尽な目に遭った時は常に、「こんなの黒太郎に比べたら大したことないよ」と慰めにもならない慰めをされた。

 卒業後は日本銀行に就職され、OBとして合宿所に来るということになると、合宿所内は異常な緊張感に包まれた。でも、実際にお会いしてみるとにこやかな方で、現役時代を知らない私たちには、伝説の人物とは同一人物だとは信じられなかった。

 その黒太郎こと黒田太郎先輩は、日銀の先輩の大塚耕平さんが参議院議員に転身するのと共に日銀を辞し、大塚さんの秘書となり、その後古川元久さんの秘書を経て、2015年愛知県議会議員になった。その時、私は同じ党の2期目の衆議院議員で、選挙の応援に名古屋に行ったのだが、まったくエリート臭のしない腰の低い先輩の姿に何か不思議な感慨にとらわれた。

 その黒田先輩が最近、『政治家さん、何とかなりませんか?』という本を出版された。そこには、常に目線を低く、困っている人の立場に立って県議会議員としてのはたらきをしている黒田先輩の仕事ぶりが誠実に描かれていた。日銀時代の苦労話から、なぜそのような仕事ができるのかもはじめて少しわかった。

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 黒田先輩が本の中で、

【自助、共助、公助という言葉があります。私はこの三つの中で、共助こそ、社会が発展していくうえで最も大切なものだと思っています・・・共助が中心となって社会が上手く回っていくにはどうすればよいのでしょうか。このことを考えるにあたり、私は、今の日本が克服せねばならない大きな課題があると考えるようになりました。それは「高度成長の呪い」です。現代の日本はいまだに「高度成長の呪い」に縛られて、本来持っている素晴らしさを発揮できずにいるというのが私の仮説です】

とおっしゃることは、理屈や頭の中で考えたことではなく、自らの人生経験からでてきた言葉である。私も、大いに共感する。

 黒田先輩のお父様は、水戸一高の先輩。やっぱり水戸っぽの血が流れていると思うと、黒田先輩のこれまでの生き方はちょっとわかるような気がするのである。

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