福島のぶゆきアーカイブ

これまでにWebで公開したものの記録です

安倍政権のTPP協定

〇昨日の読売新聞社会面。

 安倍政権はTPP協定を推進するにあたって、それまで農政に地道に取り組んできた議員を外し、農政にあまりなじみのない政治家をTPPに関係する要職につけてきた。林芳正農水大臣、西川公也農水大臣、齋藤健農水副大臣、そしてこの吉川貴盛副大臣など。

 まじめに農政に取り組んできた議員なら、政府が出しているTPPの農林水産業への影響の試算や対策などでは、関係者や現場をとうてい納得させることはできない。だから、農政に関わりが少ない議員を矢面に出したのだ。

 私も吉川氏とは多少の関わり合いがあるが、もともと経産省となじみの深い商工族。アクの強い人が多い政界の中では、とても腰が低くて気さくないい人だ。私にも、「うちの選挙区は北海道といっても札幌の街中で、農家なんてほとんどいない。なんで農水関係になっちゃったのかな」などと話していた。

 一方、TPP交渉を巡る内幕を本にして出した西川公也(こうや)氏は、自らの力を誇示したくなるタイプだ。地元では陰で「金持ってこうや」と言われているくらいなので、安倍政権の目玉政策の一つのTPPに賛成することで、自らの力の源泉にしようとしたのだろう。私は、複数の農業関係団体から、「TPP反対の旗印を下げれば、対策予算をしっかりつけるから」と囁き、実際に予算が付くとその見返りを強く求めてきたという話を聞いている。

 その西川氏は、内閣官房参与として今回の件で吉川大臣に口利きを図った首謀者ではないかとも思われるが、報道によると1,500万円超のお金を業者から受け取っていても、不起訴。政治家としての権力を行使しうる立場を利用して、政策決定を恣意的に曲げながら自らの私腹を肥やすような政治家を許すことはできない。

 一番の被害者は、民主党政権時に「TPP断固反対」と唱えていたことを信じて支持をし、安倍政権になって掌を返され、TPPによって厳しい環境に放り出されながら、農業の競争力強化につながらない筋の悪い予算をばら撒かれ、その上前をはねられた農業関係団体とその下にある農家だろう。説教強盗に遭ったようなものだ。

 もうそろそろ「自民党なら大丈夫」「とりあえず与党についておこう」という怠惰な眠りから覚めて、新しい政治を作るために立ち上がらなければならない時なのではないか。

♪ 天の怒りか地の声か そも只ならぬ響あり
民永劫の眠より 醒めよ日本の朝ぼらけ ♪

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