福島のぶゆきアーカイブ

これまでにWebで公開したものの記録です

野田元総理のインタビュー記事より

〇今日の読売新聞の野田元総理のインタビュー記事。

【民主党が失敗した理由の一つはバラバラ感だった。所属議員に多様性があることは国民政党として武器になるが、党のマネジメント(運営管理)という面では失敗した。リーダーシップによる意思決定とフォロワーシップが必要だ】

 民主党政権で中枢にいた人は、よく民主党政権の失敗の理由をこう総括したがるが、根本的なことがわかっていないのではないだろうか。まず、リーダーが組織がまとまらないことをフォロワーシップがないことを原因とするのは、旧民主党以外管見にして知らない。どこの社長が、会社の失敗の責任を社員のせいにするのか。自らのリーダーシップと政治能力のなさを吐露しているのにすぎない。

 一人一人の政治家は、それぞれの多くの数の支援者を抱え、その声を聞を聞きながら活動している。だから、「所属議員に多様性がある」のだ。まさに社会の縮図だ。政治家は、自分個人の考えや志向だけで、政治家としての行動を決定できるわけではないし、すべきでもない。私が民主党政権で体験したことは、こうした政治家の宿命を理解しないで、「自分は権力を持っているから周りがついてきて当然」とばかりに、リーダーが大した政治的な調整もせずに自分の信念だけで決断をしたことだ。だから、バラバラになったのだ。

【民主党は、2009年衆院選で掲げたマニフェスト(政権公約)で失敗した印象を持たれている。しかし、公約を実行できなかったのは、リーマン・ショックの後で国の税収が激減していたからだ】

 マニフェストが実現できなかったのは、財源がなかったからではない。たとえば「高速道路の無料化」は、高速道路代を税金で肩代わりするというバラマキ政策ではなく、「高速道路会社を廃止して新しい道路は国の直轄事業として行い、これまでの借金を国が長期に返済する」という政策の転換が本質であるが、政治家自身が政策をきちんと理解しておらず、これに抵抗する関係者等を調整する政治力がないから実現できなかっただけだ。野田氏が言うように、単年度の税収に見合った事業しか政府ができないのだとするなら、政治の役割など必要ないだろう。財務官僚が国政を司ればよい。

【自民1強を許しているのは野党の多弱で、その克服が2大政党制に向かう大前提だ。2大政党制を実現しない限り、死んでも死にきれない。難しさは承知しているが、それを追求していくのが私の政治人生だ】

 自民1強を許しているのが野党の多弱であることは、そのとおりだ。ただ、民主党政権を中心になって支えてきた先輩方は、未だ何が失敗の本質だったのか、分かっていないのではないかと思う。いや、自らの問題として直視することを避けているようにも、思う。「難しさは承知している」と言っているが、私は大して難しいとは思わない。国民の期待を集めうる政治家たちが、純粋な思いで国民の皆さんに響く行動をすれば、あっという間に物事は大きく動くだろう。

 そのためにも、民主党政権を中から体験しながら、あるいは間近で見ながら、もしくは他山の石にしながら、新しい政治勢力を作りうる私たちやその下の世代が、民主党政権の中枢を担った世代を乗り越えていかなければならない。先輩たちに「死んでも死にきれない」などと言わせないように。野田氏と、思いは同じなのだから。私も、その一翼を担えるように、間近な決戦の時に向けて闘い続ける。

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