福島のぶゆきアーカイブ

これまでにWebで公開したものの記録です

敗戦から76年、ペリリュー島守備部隊に思う

〇敗戦から76年目の日。朝一番で、地元の茨城県護国神社にお参りをして、境内にあるペリリュー島守備部隊鎮魂碑に花を捧げました。

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この4年間の浪人生活の間で、一番私にとっての糧になったのは2年前にパラオ共和国ペリリュー島に遺骨収集に行ったこと。ジャングルに一歩入ると、今なお戦車や砲弾、水筒などが散らばっていて戦争の臭いが濃厚に残る中、13柱のご遺骨を収集して参りました。

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 ご遺骨は、一柱一柱どういう状況で亡くなったのかわかります。トーチカの中で火炎放射器で焼かれた黒焦げになったご遺骨、灼熱の中で命を懸けてリヤカーを引いて水場に水を汲みに行って狙撃されたご遺骨、戦艦からの砲撃を受けて上半身と下半身が離れた場所で見つかったご遺骨。その多くが茨城県民で、身近なところにご親族は必ずいらっしゃるはずです。宿舎に一柱分のご遺骨を抱いて帰る時、そのご遺骨には温かい体温があるように感じられました。

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 一緒に同行してくれた自衛隊のOBの方は政治に携わる私に、どんな状況で亡くなったのかを解説しながら、「こんな死なせ方をするような戦争はしないでほしい。自分たちは、政治家の決定に従って動くだけだ。戦争にならないためには、相手に戦いたくないと思わせなければならないから、自分たちは厳しい訓練を続ける。そんな私たちの努力や思いを知って、政治家は行動しているのか」と、しんみり語った。「政治家に勇ましい言葉はいらない。みっともなくても、ずるくてもいいから、戦争にならないようなうまい外交をやってほしい」とも。戦争の現実が、そこにありました。

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 政治の最大の失敗が戦争であり、その戦争に負けるということは万死以上に値することでしょう。今日のNHKスペシャルでは、実は日本は米国に負けたのではなく、蒋介石中国国民政府の外交戦略に負けたことを如実に示すショッキングな事実が示されました。大東文化大の鹿錫俊教授は、「重要な転換点において、日本政府の誤りによって中国を助けたのではないか」と語っていました。

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 私は、コロナ禍への対応をはじめとして、ここ数十年の日本の政治は、「あとの日本を頼んだぞ」と言って散っていった英霊の皆さんに顔向けのできないものだと思っています。このままでは、先日紹介した永野護の『敗戦実相記』のエピソードにある、日本の敗戦を伝える米国のニュース映画のタイトル「科学無き者の最期」を再び迎えないとも限りません。

 そして、戦前と違って民主政治の現代では、その政治を正すのも、今を生きる私たち自身であり、私たち自身が当事者であるということを決して忘れてはなりません。

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