福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

有志の会、2本目の反対

〇この国会、有志の会は2本目の法案の反対をいたしました。

 「国際卓越研究大学の研究及び研究成果の活用のための体制の強化に関する法律案」。独立行政法人科学技術振興機構に約10兆円の基金を積んで運用し、文部科学省が認定する国際卓越研究大学に資金を配分する法案です。

 一見素晴らしい内容のように思いますが、私は絶対にうまくいかないと考えます。まず、欧米の有力大学は、自ら基金を形成しその運用益を自らの研究に使います。素晴らしい研究成果が出れば、基金にも資金が集まりより研究が充実するという好循環が生まれます。一方、自ら教育研究を行わない独立行政法人に基金を積んでも、そのような効果は生まれません。

 第二に、文部科学省が国際的に卓越した研究を行う大学を認定できる能力があるはずがありません。それができるなら、もうとっくに日本には、国際的に卓越した研究を行う大学がいっぱい出ています。政治的な思惑や行政的な管理と一線を画した、第一級の科学者たちによる厳密なピアレビューによってしか、卓越した研究は認定できません。学術会議を政治のおもちゃにし、権威ぶった学者の楽園にしている我が国に、そのような場がないことこそが、国際的に卓越した研究を行う大学が生まれない原因なのです。

 私は10兆円もの資金があるなら、もっと別の制度を作るべきであると考えます。高額の報酬で世界第一線の科学者を「お雇い外国人」として連れてきて、目利きをしてもらった方がよっぽと安上がりです。この法案は一部の与党の政治家の強い思い入れで作られたものですが、専門性の低い単細胞の政治家と、お金で大学を管理したい官僚たちに都合がいいだけのこの法案には、私たちは反対せざるを得ないのです。

 有志の会は、「ゆ党」でも「提案型野党」でもありませんが、ほとんどの政府提案の法案に賛成しております。しかし、ここで賛成したら後世の国民に迷惑をかけて必ず後悔するような法案には、明確に反対の意思を示します。与党の皆さんも、国民に対する責任を持って党内でしっかりと法案審査をしてほしいものです。