福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

日本の議員団との昼食会

〇昨日の国慶双十節の式の後、蔡英文総統は頼清徳副総統、呉釗燮外交部長(外相)らを従え、わざわざ日本の議員団との昼食会を催してくださいました。これほどの待遇をいただくことは、大変貴重なことです。

 蔡総統は、とても知的で慎み深い女性リーダー。台湾大学法学部を出て、コーネル大学で修士号、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで博士号を取得しています。頼副総統も、次期総統候補とも目されているスター政治家ですが、台湾大学医学部を出て、ハーバード大学で修士号を取っています。呉外交部長は、国立政治大学を出て、ミズーリ大学で修士を取り、オハイオ州立大学の博士です。お見送りをしてくださった謝長廷駐日大使は、かつて行政院長(首相)を務めた大物政治家ですが、台湾大学を出て弁護士となり、京都大学博士課程を修了しています。

 台湾も、かつては国民党の独裁政権の下、権威主義や縁故主義の政治が跋扈していました。それに対抗し民主化の旗手となった民主進歩党は、知性と教養を備えたトップ・エリートたちが多く集まり、政権運営はそうした専門性を持った精鋭たちによって担われています。昨日も書いたように、台湾の経済的成功と民主政治の成熟は、こうした人材によって成し遂げられているのです。ベスト・アンド・ブライテストを集めなければ中国に飲み込まれてしまう、その危機感からそのようになっているのかもしれません。

 振り返ってみて日本はどうでしょうか?学歴が政治に大事だとは思いませんが、世界のリーダーたちと遜色のない知性と教養は必要です。日本では政治の世界に入ると、知的なものに接する余裕はほとんどありません。むしろ忌避されます。優秀な人材が野党陣営から選挙に挑戦しようとするのは、よっぽど変わり者か悪い霊でもついていなければありません。よしんば、そうして選挙に挑戦しても、これまで厳しい選挙の中で多くの有能な人材が政治の世界から去っていきました。政治家の家系でも、優秀な子どもは政治には入らず、そうでない子どもが地盤を継ぐことが多いように思われます。

 国を率いていく優秀な人材をどのように生み、育てていくか。その人材システムを根本から変えない限り、日本の停滞と転落は止まることはないでしょう。野党の役割の一つは、本来そこにあるのだと考えます。でも、選ぶのはやっぱり国民の皆さまです。