〇今日の国土交通委員会で、高速道路料金制度について斉藤国土交通大臣と議論をいたしました。議論の模様は、YouTube 福島のぶゆきチャンネルでご覧ください。
高速道路の建設や維持にはガソリン税は使われておらず、それに加えて距離別の料金を取ることは公平ではありません。今の年間の高速料金総収入を総通行台数で割ると836円。つまり、約800円の定額にすれば、建設費や維持費の総額を賄えるのに、選挙区内の水戸から桜川筑西ICに行くだけで1,000円以上のお金をガソリン税に加えて払っているのは、まさにボッタくりです。
これまで、国土交通省は委員会の場で、
①利用者の負担の公平性を確保する観点から、利用度合いに応じて料金をお支払いいただく対距離制を基本とし……受益者負担や原因者負担の考えに立ち、公平性の観点から対距離制を基本とすべき
②低い料金での定額制の場合は減収が見込まれ、今後の更新事業や暫定二車線の四車線化などの投資に必要となる追加の債務について、既存の債務と合わせて、安定的に返済していくことが難しい
③高速道路を短距離で利用されている方々に長距離の料金と同じ料金を支払っていただくとした場合、短距離の利用が減少し、一般道路が渋滞する可能性がある
④高速道路を長距離利用する場合の料金が低くなることにより、他の交通機関の長距離利用者が減少する可能性がある
⑤休日上限千円を導入した際には、毎週ゴールデンウィーク並みの激しい渋滞が発生したことなどを踏まえれば、定額制により渋滞が増加した場合、定時制が確保されないことにより、旅行をためらう人も出てくる可能性がある
と出来ない理由ばかりを主張してきました。読んだ皆さんは、「何を馬鹿なことを言っているんだ」と思われるでしょう。
現状の制度を円滑に運用するのがお役人の仕事。その制度を作ったり見直したりするのが政治家の仕事なのですが、政治家が政治家としての仕事をしていないので、漫然と現状の制度を続けてしまうのです。政策を変えるには、データに基づく科学的な分析を行う必要があります。しかし、自省で満足に統計も作れない国土交通省では、そのような政策立案はできません。高速道路料金を定額性にした場合、どのような地域経済や産業への効果があるのかなどを分析して、政治家が決断すべきであることを訴えました。
事前に道路局のお役人に、「大臣が役所が書いた答弁を丸読みしたらツッコむからな」と予告しておいたので、大臣の政治家としての言葉を期待しましたが、斉藤大臣は安全運転に徹していました。引き続き、本件については、他の同僚議員とともに議論してまいります。