福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

高速道路の無料化撤回は許しがたい詐欺的愚策だ

〇これは許しがたい詐欺的愚策だ。無料化する2115年(!)には、社会がどうなっているのかは全く予想がつかない。自動車そのものがあるのかどうか?

www.yomiuri.co.jp

 そもそも、高速道路は有料で一般道は無料なのか?そうではない。一般道の料金は、ガソリンにかかる揮発油税など自動車諸税だ。これは、世界的に見てかなり高い水準だ。

 一方、高速道路にはそれらの税金は一切投入されておらず、世界一高額の料金を徴収している。高速道路を走った分のガソリン税は、丸々払い損になるのだ。このような仕切りになっているのは、最初に東名高速道路を建設した当時、日本では自動車は一般的ではなく自動車関係の税収で建設費を賄うことができなかったからだ。よって、建設費を償還すれば無料で開放し、後の維持は自動車諸税で賄う仕組み(つまり実体は無料ではない)にしたのだ。

 小泉政権での道路公団民営化は、道路公団という官とも民ともつかない中途半端な組織が、責任体制もあいまいなままコストに見合わない高速道路を作り続け、借金の返済も進まず、無料開放が覚束なくなったから行われたものではなかったのか?

 これから人口減少が進む中で、全国で作らなければならない高速道路は多くはない。高速道路を作るより、一般道のバイパス化・高規格化を進める方が、地方の経済にとってもメリットは大きい。新たに建設する高速道路のみ路線別に有料化し、それらの償還が終われば無料開放をするのが筋だ。老朽化した施設の更新などは、別会計として、料金によるものか、税によるものか根本から議論した方がいい。

 「高速道路は有料が当たり前」という、政府のプロパガンダに飼い慣らされた国民を前に、やりたい放題は許されない。日本は、国内の高い移動コストが経済成長の大きな足かせになっている。与党の皆さんは、いったい党内でどのような議論をしているのだろうか。ずっと続く公明党の国土交通大臣は、官僚に任せきりであまりにも政治的な判断から逃げ続けているのではないだろうか。私にとって、今年の国土交通委員会での最大の議論のテーマである。徹底的に論戦を交わしてまいる所存である。