福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

自民党派閥パーティーの裏金問題

〇自民党派閥パーティーの裏金問題は、派閥のあり方がその問題の本質ではない。政治資金収支報告書のあり方もその問題の本質ではない。岸田首相の派閥解散も、自民党が検討している政治資金規正法の厳格化の改正案も、今やるべきことなのだろうが、それが政治とカネにまつわる本質的な問題を解決するものではない。とりわけ、岸田首相の行動は、自らの権力を守るためなら、手段を選ばずなんでもやるという、歪んだ権力欲の表われに過ぎない。

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 平成元年のリクルート事件を契機とした「平成の政治改革」で実現できなかったことは、カネで権力が生まれ、カネで政策が決められる金権政治体質を変えることだ。「平成の政治改革」では、政治資金制度の改革とともに、小選挙区制度の導入によって数年ごとに政権が代わるからこそ、特定の政党にカネや権力が集まらないという目論見だった。

 しかし、ごく一定の期間を除き老練な自民党が他党を取り込みながら政権を握り続け、「永遠の与党」と「永遠の野党」という昭和から始まった55年体制は、令和の時代になっても存続してしまっている。政権交代の可能性がない政治体制の下では、権力を使ってみずからに利益を誘導しようとする者は安心して自民党に献金を続ける。政権が代わって、報復されるリスクがないからだ。そして、永く政権に就く者は、利益を求める者たちに献金や忠誠を競わせ、自らの権力基盤をより一層強くしようとする。

 こうしてできた政治体制の下では、国民は「永遠の与党」に隷従せざるを得なくなる。茨城県のある公益的な一般社団法人は、今年の新年会の案内を野党議員に送りながら、直前になって出席を取りやめるように通告してきた。この業界では、価格は公定価格であり、それを政権に有利に取り計らってもらうには、野党を退治し与党に跪く姿勢を見せなければならないからだ。この業界から人生において重要なサービスを受けるのは国民であるが、ここに国民は関与する術はない。業界の目先の利益を追っていいるうちに、少子高齢化と日本の衰退が続く中で、この業界が抱える本質的な問題には手が付けられず、いずれ制度が破綻しても誰も責任はとらない。

 このように、昭和・平成・令和と戦後日本では権威主義的な疑似民主政治が続いてきたことこそが、日本の停滞と転落の最大の要因だ。国民によって選択されて生まれた権力という意識が弱い政権は、国家国民のためにははたらかない。岸田首相のように、権力のぬるま湯の中に長く浸かることが最優先となる。国民が選んで権力を与えるという意識がない国では、政府も国民も国の将来を自分事とせず、一億総無責任となるだけだ。

 今回の自民党派閥パーティーの裏金問題を契機に、こうした本質的な戦後日本政治の構造的な問題に手を付けられるかどうかが問われている。来週から始まる国会で私たちは、党派を超えて志を同じくする政治家たちで手を携え、大胆に行動していかなければならない。