福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

日本の政治にとっての一番の危機は…

〇ここ1,2週間の世論調査では、岸田政権の支持率が危機的な水準にまで下がっていることが大きく報道されているが、日本の政治にとっての一番の危機は、主要野党の支持率も併せて下がっていることにある。

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 この週末に行われた日経・テレ東の調査では、内閣支持率は-3%であるが、自民党の支持率は+2%である一方、立憲民主党と維新の支持率は共に-1%。リンクのテレ朝の調査では、内閣支持率は-0.8%であるが、自民党の支持率は+0.1%である一方、立憲民主党の支持率は-2.6%、維新は−0.3%。

 予算委員会の審議は「国会の花形」と言われ、野党にとっての見せ場。通常は内閣や与党の支持率が下がって、野党の支持率が上がるもの。でも、先週の予算委員会の緩んだ空気を見て、同僚議員と「最近は国会会期中の方が岸田内閣の支持率が上がる傾向にある。今回もそうなっちゃうよね」と話していたところだった。自民党の重鎮議員も、「今までの国会よりさらに野党の質問の質が低いね」と嘆いていた。

 私は、野党議員が国会でスキャンダル追及をすることは、権力争うのためにも権力のチェックのためにも必要だと考えている。しかし、やるなら議席を賭けてやるくらいの真剣さが必要だ。これだけスキャンダルが続出しているにもかかわらず、臨時国会での野党の質疑にはそのような気迫は感じなかった。「国対に言われてやっています」という空気を醸し出しているのでは、やらない方がいい。

 それ以上に深刻なのは、野党幹部のベテラン議員の質問。国民は自民党に代わる政権の、歴史が変わるような大きな絵姿を見たいのに、質問の内容が小さく細かすぎる。与党を経験してうまくいかなかったトラウマからか、「消費税の減税は考えられない」など、自民党以下の政治能力を国民の前で晒している。そうした議員が質問に立てばたつほど国民は嫌気がさしているということに、もういい加減気付くべきだろう。

 岸田首相が解散権や税制をもて遊べば遊ぶほど、そのあざとさに国民が気付いて支持率が落ちるのと同じように、野党が「弱者のため」とか「生活のため」というのを旗印にした相も変らぬ調子のいい質問をしている限り、そのあざとさに国民はうんざりして支持率が伸びることはない。「閉塞感のある日本をどう突破するのか」という国の行く末の本質を議論できる者を質疑者に立て、どんな手段を使っても政権を奪い取る気概を見せるべきだろう。

 私や私たち有志の会も含め、野党にとって国会質疑は政治家としての命綱である。それで支持率が下がることは、国民から野党への不信任案を突き付けられたことと同じ。私たちは、議席を賭けて質疑に立つべきだろう。野党の政党に所属する皆さん、本当にこんな政治でいいのか、自ら考えて決起しようではありませんか。

 

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