福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

自然災害と原子力災害の複合災害への備え(予算委員会第6分科会)

〇予算委員会第6分科会で、伊藤信一郎原子力防災担当大臣と山中伸介原子力規制委員長に対して、

①大規模災害時の原子力広報のあり方
②今般の能登半島地震での志賀原発を巡る初動体制の検証
③地震等の自然災害と原子力災害の複合災害への備えのあり方

について議論を行ってまいりました。

 1月24日の予算委員会で、私は岸田首相に対して今般の震災における原子力規制委員会の広報体制の不十分さを指摘し、首相は改善を約束してくれました。その結果、原子力規制委員会のHPは変わりましたが、やはり相変わらずお役所文書にリンクを張っただけで国民が欲しい情報には辿り着けません。さらなる改善を求めました。

 1月1日16:10に地震が発生して、元日だったにも関わらず、原子力規制庁には4名の職員が宿直しており、現地の志賀原子力規制事務所にもただちに2名が参集しました。原子力規制委員長も数時間後には危機管理室に到着しました。危機管理のために日夜尽力いただいている皆さんには心から敬意を表します。私がいた25年前では、こうした対応はできませんでした。

 しかし、その後がいけない。サイト内に問題がないとごく短時間のうちに判断して警戒事態を解除し、後は通常の体制に戻ってしまいました。現地では、1月2日以降変圧器の油漏れが起きたり、使用済み燃料プールの水が溢れたり、発電所前の海面に油が浮いたりしました。住民や国民の皆さんが「何が起きているのか」と心配するときに、肝心の原子力規制委員会からは国民を納得させるような情報は何ら提供されませんでした。

 今日の委員会で山中委員長は「安全が確認されたから」と答弁していましたが、その委員長みずからなぜ安全なのかを国民に説明することはありませんでした。山中委員長の答弁を聞いていると、科学的・技術的知見では第一人者なのでしょうが、危機管理対応は残念ながらほとんど素人同然だと言わざるを得ません。

 原子力規制委員会は政治から独立した組織であるため、大臣たちは「原子力規制員会に任せておけばいい」として、こうした組織のあり方にメスを入れようとしません。このままでは、東日本大震災のあの対応と同じようなことを繰り返すでしょう。危機管理対応は政府全体で行うものとして、内閣府特命大臣として環境大臣が原子力防災担当大臣に任命されてるのですから、その任にある伊藤大臣自信がリーダーシップを発揮すべきことを強く主張しました。

 これらのことは、原発立地県である私たちの地元にも大きく関わることですので、ぜひYouTubeでの審議の模様をご覧ください。


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