福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

能登半島地震 被災地を視察

〇今日は厚生労働委員会で能登半島地震の被災地への視察。昨日の最終の北陸新幹線で24時前に金沢に着き、今朝6:30に金沢駅前のホテルを出発して輪島まで2時間半。珠洲の避難所等も視察して、4時間かけて金沢まで戻り、先ほど22時半に宿舎に戻ってきました。この間、昼食と夕食は車中での弁当と、タフな視察です。


市立輪島病院を視察


ビルが根こそぎ倒れたまま


珠洲の避難所。この状態で5ヶ月間。


金沢市内の1.5次避難所。ほとんどのテントは空いています。

 それよりも、地震から5ヶ月が経っても、被災時のままガレキが残り、珠洲の避難所は未だに個室になっていない段ボールベッドで、仮設住宅の建設は遅々として進まず、医療や福祉の従事者が全く足りていないという現状に絶句しました。民間に委託して運営している金沢の1.5次避難所は、テントで個室になっていますが、もう2月にピークを越して空いているというのに、珠洲は未だに昼は炊き出しの行列に並ぶ人たち。とくに身寄りのない高齢者や精神的な障害や複雑な病気のある方、元々の生活困窮者などへの対応は、非常に難しい状況にあります。「この国はもはや先進国ではない」と悲しい気持ちになりました。


珠洲の避難所での炊き出しに並ぶ被災者。1月から変わらぬ光景。


こうした光景はあちこちに。

 それぞれ現場で聞いた要因の多くは、お役所のそれぞれの部署が通達などの「お役所の掟」に縛られていることにあります。その交通整理を行い、法改正しなくてもできることを役所に対応させるために、政府に入っている政治家は本来存在しますが、まったく機能していません。私たち立法府の人間は、法改正で対応しなければならないことは迅速に対応しなければなりませんが、ほとんどのことはその必要はありません。


山肌も大きく崩れて民家を巻き込んでいます。


ようやくできた仮設住宅。「なんでこんなに遅いんだ」と聞いたら、「はいる資格があるかどうか審査するのに時間がかかった」との答え。この緊急時に、究極のお役所仕事。

 私が被災地の議員として対応した東日本大震災と比べても、あまりにも酷過ぎます。あの時の被災5ヶ月には、もう復興に向けた議論が始まっていましたが、能登ではまだ到底その段階ではありません。自分の地位を守ることしか考えていない鈍感で無能な宰相の下での、この国の情けない現実です。与野党を超えて、被災地を視察した議員たちで、この現状を何とかしようと誓い合いました。来週の厚生労働委員会で、議論してまいります。