福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

会期中に出された請願書の処理

〇国会の会期末には、各委員会で会期中に出された請願書の処理が議決されます。通常は賛否を「保留」として、悪く言えば店晒しにするのですが、厚生労働委員会では各党会派の代表者が集まって、一つ一つ賛否について真摯な議論をします。

 国会法では、第81条第1項で「各議院において採択した請願で、内閣において措置するを適当と認めたものは、これを内閣に送付する」とされ、同条第2項で「内閣は、前項の請願の処理の経過を毎年議院に報告しなければならない」としていますので、請願が採択されるということは、政府に実行を促すそれなりに重い判断を国会がしたことになります。

 この国会では、厚生労働委員会で「国立病院の機能強化に関する請願」が新たに全会一致で採択されることとなりました。この請願は、日本共産党が中心となって紹介議員となってきた経緯があります。私も、わざわざ議員会館を訪ねてきて請願の成立を訴える国立病院ではたらく皆さんの熱意に心を動かされ、近年は紹介議員の一人として名を連ねています。コロナ禍などを経て国立病院の役割の重要性が改めて認識され、今回初めて採択されることとなったのです。

 日本共産党の宮本徹議員は、会議で「えっ、本当にいいんですか」と喜びの声を上げていました。だれが請願しているかとか、どの党が紹介議員になっているのかなどと関係なく、純粋に国民からの請願を受け容れるかどうかを議論し結論を出す、この厚生労働委員会の文化は素晴らしいと思います。

 この国会は、国会の劣化した姿ばかりをお見せしてしまいましたが、たとえ報道されなくても、こうした党派を超えた真摯な議論がなされている様子も紹介したいと思います。