福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

岸田首相の総裁選不出馬について思うこと

〇今は慰霊の時。お世話になった故人のお宅を回りながら、21年間政治活動をやってきて、本当に多くの人に支えられ、可愛がってもらってきたなとしんみりしていたら、このニュースが飛びこんできた。

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 岸田首相は「自民党が変わる姿『新生自民党』を国民の皆さんにお示しする必要があります」としているが、首が替わっただけでは日本は何も新生しない。自民党という政治システム自体が、日本の限界となっていることに、私たちは気付くべきだろう。

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 速報が流れてほどなくして、「自民石破氏、総裁選に意欲」としてこのようなニュースが流れてきた。早速、『20人に推していただける状況が整ったら、自分として責任を果たしたい』と前のめり。私なら、「志半ばで残念」とか「党員としてしっかりと支えられず申し訳ない」と言っただろう。

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 一方の茂木幹事長は、上記産経新聞記事にあるように、『内政、外交両面で確かな実績を残してきた。不出馬を表明されたことは極めて残念』とのコメント。国民的人気は雲泥の差だが、一派を率いることのできる器とそうでない者の政治家としての違いは歴然だろう。これから、こうしたリーダーとしての器量を、ぜひ皆さんにも厳しく見つめていただきたい。

 私は、客観的に見て、岸田首相は内政面でも外交面でも平均点以上の総理大臣だったと思う。官邸周りも、それなりにうまく動いていた。外交面を考えれば、これから秋の重要な国際会議が続く中で、ここで総理を変えることは国益にはならない。ただ、いきなり派閥解散を言明したり、「増税メガネ」と言われるとまったく意味のない定額減税に固執したり、時々に見せる権力を維持するためだけの、あざとく姑息な判断が国民に嫌われたのだろう。

 結果的に、来年秋に衆議院の任期満了が迫る中で、選挙の顔を求める党内世論に抗しきれなかったものと思われる。かつての自民党は、国民的評価は低くても、客観的に見て結果を出している首相は与党の矜持として歯を食いしばって支えていた。2012年の政権再交代以降の自力で選挙を戦えない議員が半数近くになる中で、選挙前に党内が右往左往する姿は、『自民党の民主党化』とも言えるだろう。

 着実に自民党の終焉に向けた時計の針は進んでいる。政治の刷新に向けて、次の選挙も勝ち上がり、信念を貫いて行動するのみだ。

 

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【自民党の民主党化】:
国を背負う気概もなく目先の選挙のことばかり考えて右往左往する姿のこと