福島のぶゆきアーカイブ

これまでにWebで公開したものの記録です

アフガンの大地で

アフガニスタンで復興支援活動を行っていた日本のNGOの伊藤さんが殺害されました。「アフガンの土になるとも」と荒廃したアフガニスタンの復興を志して現地に溶け込み、完全に信頼を得ていた一人の若い日本人が存在したことを誇りに思うとともに、最悪の結果となってしまったことを残念に思います。心より哀悼の意を表します。

私も、新聞記者の弟がエジプトに駐在して取材のために中東の紛争地をうろついていたり、父がまもなくJICAのシニアボランティアとして治安の悪い南米の国に赴任するため、他人事のようには思えません。

「テロとの戦い」とは言うものの、テロは単なる怨恨や金目当ての殺人とは異なり、背景にある思想や信仰、価値観の違いが引き起こすものだと思います。領土や国益をめぐる国と国との戦争とも異なります。一体、何を敵として、何を滅ぼすためにやっている戦いなのか、特定の国の価値を「正義」として、相手の思想や信仰、価値観までを滅ぼそうとするのであれば、「テロとの戦い」は永遠に決着することはないでしょう。

伊藤さんの活動は、そうした「テロとの戦い」とはまったく別の次元のものでありました。安っぽい「正義」や薄っぺらい「安全保障論」に惑わされることなく、米国がアフガンで行っていること、イラクで行っていることの意味は一体何なのか、をしっかりと見極め、日本が本当に戦う相手、貢献できる役割は何なのかを考えなければなりません。伊藤さんの死がそうした根本的なものを考えるきっかけとなるのであれば、伊藤さんの志したアフガンの真の復興の大きな力となるのではないでしょうか

ご冥福をお祈りいたします。