福島のぶゆきアーカイブ

これまでにWebで公開したものの記録です

つくば「ワイン特区」

〇もう一つ、嬉しい地元のニュースが朝日新聞茨城面に掲載されていた。

 20年近く前に私が発案し、内閣官房で故鴻池大臣の下で実現させた構造改革特区制度を使って、つくば市でワイン造りが盛んになりつつあるという。グローバルな大資本が儲かるのではなく、地域に密着した多様な新しいビジネスが生まれることこそ、構造改革特区制度が目指したものだ。ぜひ、つくば市が日本のワイン銘醸地になってほしい。

 構造改革特区制度は、全国一律の規制があるがゆえにできないものを、地域の実情に応じて規制を変えることで実現できるようにする制度だが、この特区で使われている酒造免許の製造量下限規制を変える規制の特例は政治的に大変困難とされていた。新規参入を恐れる日本酒メーカーが反対すると言われており、その業界利益の元締めだった故野呂田芳成氏が自民党構造改革特区特命委員会の委員長だったのだ。 

 しかし、構造改革特区は、発足間もない小泉政権での看板政策。他にも、医療や教育分野などの反対の強い規制改革を突破しなければならない中で、酒造免許の規制改革は何としてもその前に実現しなければならないものだった。国対族の鴻池大臣の知恵で、野呂田先生が海外出張中を狙って自民党の特命委員会を開き、党内議論を収束させたのだった。業界の守護神だった野呂田先生にとっては「俺がいない間に勝手に決められた」と言い訳できるような決着の仕方に、私は自民党の政治技術の奥深さを学んだ。

 他に、文部科学省の監督を受けないで自由で尖がった教育ができるようにするための学校法人以外の学校の設立なども、鴻池大臣の剛腕によって大変な苦労をしながら、自らの血を流して実現させた。鴻池大臣や私に対して、反対する業界から東京地検に全く身に覚えのないことで告発状が出されたりもした。その政策目的や苦労も知らずに、私利で株式会社として大学院を設立し、すぐ後に裏口的に学校法人になって知らん顔をするような事例もあるので、このような地元での動きを知ると、制度の立案者としては本当に嬉しい。

 それにしても、どうして地元紙はこうした地元の素晴らしい動きを、きちんと取材して報道することができないのだろうか?

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