11月最初の週は、毎朝の国対の研修会や予算委員会の応援のほかは、橋本知事等から県政の課題をお聞きしたり、農水委の質問研究会として農林水産省の各局の所管事項をお聞きしたりしてで、勉強漬けの毎日でした。特に3日にわたって農水省からお聞きした所管事項説明は、さまざまな頭の整理をするためのいいきっかけとなりました。
農家への戸別所得補償制度の導入は、単に農家の経営を支援するという意味だけではなく、これまでの補助金による官主導の政策誘導から、農家の経営力の競争による農業政策へとの根本的な転換を意味します。そういう観点から全体の政策を見渡してみると、土地改良のような公共事業をどうしていくのか? 農協のあり方は? WTO交渉の方針の修正の必要はあるのか? 農業の6次産業化に向けた政策の在り方は? などなどいろいろな論点が出てまいります。
先日の農水省政策会議では、来春にも食料・農業・農村基本計画の改定を行うといことが説明されましたが、自民党政権下で構成された委員による審議会の審議によってこれがなされるとするのであれば、これまでの政策の延長となってしまうことでありましょう。基本計画の改定により抜本的な政策転換を図っていくためには、審議会を役所の隠れ蓑にするような政策立案プロセス自体を変えていかなければなりませんし、それはこれからの全くの手探りの作業となるでしょう。
11月一杯の臨時国会期間中は、そうした本格的な政策立案プロセスの転換、政策自体の転換に向けた勉強の時間、試行錯誤の時間なのだと思います。毎日が目が回るような思いですが、政策の根本的な問題を考える時間だけは、しっかりと確保しなければなりません。