福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

第25回 学生のための政策立案コンテスト

〇今年も学生団体GEILによる「学生のための政策立案コンテスト」に審査委員として参加してまいりました。テーマは「科学」。もう今年で25回になります。

 ちょうど私が携わった橋本行革と同時期にスタート。当時は、霞ヶ関による政策立案の独占による前例踏襲的・省庁縦割りの政策立案から、オープンな政策立案競争によるグローバライゼーション(国同士の制度間競争)に立ち向かえる大胆で柔軟な政策実現が求められていた時代でした。結局、行政改革もそれとワンセットの政治改革も生煮えなものとなってしまい、その後の日本の停滞と転落の道が今に至っておりますが、中心となって支えてきた西田陽光さんのご尽力もあって、この学生にとって貴重なイベントが四半世紀続いているのは、素晴らしいことです。

 審査委員は、私以外は財務省、文科省、経産省のエース級のバリバリの官僚たち。発表をする学生たちと真剣な議論が交わされました。審査委員の言葉の端々からは、国会審議では見られない、豊かな経験に基づく深い識見と国を憂うる思いが溢れていて、まだまだ日本の霞ヶ関は捨てたものじゃないと実感いたしました。一方の学生たちは、何人かの光る学生は見受けられますが、ここ数年を見ていると、現状の分析はできるものの、論理的思考力が足りず、創造性がないため、自分たちで政策を構想していくという知的能力が衰えているように思います。ネットを使って調べてばかりいる影響もあるのかもしれません。

 政策立案を霞ヶ関にお任せする時代は、とうに終わっています。いろいろな人たちがいろいろな立場で政策を作り、それを民主的プロセスを通じて選んでいくのが民主政治のダイナミズムであり、それが機能している国が現在繁栄を続けているのです。日本の停滞の原因は、ひとえにこの民主政治のプロセスが機能していないことにあります。

 学生の皆さんには、この夏の経験を生かして、社会に出てからもどのような立場になっても「主権者」として、「統治の主体者」として、政策に関わり続けてほしいと思います。