福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

ウクライナ・ゼレンスキー大統領の演説

〇昨日の国会の議員会館におけるウクライナ・ゼレンスキー大統領の演説。私も有志の会を代表として、参加してまいりました。この記事は、大東亜戦争中の新聞のような煽情的な文章となっておりますが、私が実際に感じたことを記しておきます。

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 まず、冒頭に細田衆議院議長のあいさつがあり、2枚の画面に細田議長とゼレンスキー大統領が並んで映ることとなりました。気の抜けたような風貌で蛇腹を読み上げる細田議長の姿に対して、ゼレンスキー大統領からは戦場の血の臭いがしてくるような、これまでの世界のリーダーではあまり見たことのない独特のオーラが画面からでも伝わってきました。

 ゼレンスキー大統領の演説自体は抑制のとれたもので、米国やドイツの議会でやったような激しい要求をしたり、歴史に照らして国民感情を煽るような発言はほとんどありませんでした。何が飛び出てくるのかと思っていた人にとっては、多少拍子抜けしたものだったかもしれません。しかし、それはおそらく、駐日ウクライナ大使から、日本国内での世論の状況や政治の空気感が正確に伝えられ、ゼレンスキー大統領もそれをよく理解して計算の上のことだったのでしょう。

 私は、多くの国会議員と同じ場にいることで、この演説が国政に持つ意味を体感しようと思ったのですが、上記のような抑制のきいた大統領の演説に、大部分の国会議員は重くしかし冷静に受け止めているように感じました。私は、この記事にある「議員総立ち、鳴り響く拍手」というような熱狂の状況ではなかったと思います。ただ、最後のウクライナ国旗風の服をまとった山東参院議長の言葉だけが、大仰で芝居がかっていて、戦場の血の臭いがしそうなゼレンスキー大統領の本物の演説を聞いた後だと、鼻白む思いがしました。

 国会議員の役割は、ウクライナに同情したり、戦争反対を叫ぶことではありません。今回のウクライナへのロシアの侵略が今後の世界秩序にどのような影響を与え、その新しい秩序の樹立に向けて日本がどのような役割を果たすべきなのかを冷静に考えることです。そして、そのために今我が国がとるべき行動を見据えることが、私たちに課せられた役割です。私も、そうした国会議員としての役割を果たしてまいる所存です。