福島のぶゆきアーカイブ

衆議院議員 福島のぶゆきの活動記録です

ベルリン3日目

〇ベルリン3日目は、朝早く起きて地下鉄を乗り継ぎ、ベルリンの壁と東西ベルリンを行き来できた検問所のチェックポイント・チャーリーまで散歩。これまでドイツの人から話を聞いていて、ドイツの政治制度にワイマール共和国とナチス時代の教訓が決定的な影響を与えていることを実感して、その現場を訪れてみたかった。

 若手精鋭の政治学者、ロイファナ大学コース教授との意見交換では、私から「ドイツの歴史の教訓から「政党至上主義」の政治体制を作り上げてきたが、今はAfDのような極右ポピュリスト政党が投票によって東独各州で第一党になりそうなことは、戦後ドイツの民主制度の限界なのではないか」と問うたところ、「確かに民主主義に価値を見出していない支持者が、逆にAfDの伸長を招いてしまっている」と苦渋の答えをしていた。

 コース教授は、連邦制のドイツにおいて、多様な価値観を政党が集約して、政党間の妥協によって物事を決めていく戦後の政治システムを高く評価しながら、権威主義的なポピュリスト政党の出現によって、それが大きな曲がり角に来ていることを認識し、その答えを導くことの困難さを的確に認識していた。おそらくそれは、先進民主国共通の課題であり、日本もその問題に直面することになるであろう。まさに歴史の転換点に私たちは向き合わなければならないことを、改めて実感した。

 こうした有意義なドイツでの調査は、駐ドイツ日本国大使館の皆さんの気配りの効いたアレンジで実現できた。改めて関係者の皆さんに感謝したい。特に藤田伸也公使は、どこかで見覚えのある方だと思ったら、同期入省で人事院の初任者研修で2週間同じ班でご一緒した関係。約30年ぶりの旧交を温めた。河津邦彦次席公使も、TPP交渉の時に条約局の担当としてさんざん議論した方。

 次の目的地ロンドンでも、出迎えてくれた辻昭弘駐英日本国大使館公使も、やはり同期入省。まもなくシリア臨時代理大使としてレバノンに行くという。いうまでもなく中東は、今後の歴史を決める重要な地。シリアは、私の両親が住んでいた所縁のある国でもある。欧州でも、こうした人と人のご縁に感謝だ。