福島のぶゆきアーカイブ

これまでにWebで公開したものの記録です

筑西市民病院長古谷政一先生お別れ会

 昨年の年末に突然逝去された筑西市民病院長古谷政一先生のお別れ会が開催されました。筑西市民病院は、救急患者の受け入れなど、医療体制が不十分な県西地区の二次医療機関の中核として重要な役割を果たさなければならない医療機関です。しかしながら、現場の病院長には人事権も経営権もなく、市役所の職員が実質的な運営を行うという公立の病院特有の非効率的な運営体制や、旧政権下での相次ぐ医療費切り下げ・地方交付税のカットなどによる疲弊によって惨憺たる状況になっていました。

 そんな状況の中でも、古谷先生はまさに昼夜を分かたず、ときには院長自ら宿直まで行って病院を守り続けてきました。先生は、決してそれを偉いことをやっているようにひけらかさず、お酒の場で引き込まれるような癒される笑顔で私に語ってくれました。「いつでも病院においでよ」とおっしゃっていただいていたので、忙しいとは知りながらも時々病院まで訪ねに行きました。病院に行くと、無愛想な受付のおばさんが「院長は診察中で忙しいから後にしてっ!」などと対応するのですが、診察室の奥から「おーい福島君、入っておいでよ」と明るい声で呼びかけてくれ、いかにも地域医療を守る仕事が楽しくて仕方ないというようにいろいろとお話をしてくださいました。

 61歳の早すぎる死。生き生きと病院内で診療してまわる生前の姿が映像で流されると、思わず涙がこぼれてしまいました。原中日本医師会長の弔詞も、むせびながら途切れ途切れでした。一度私の勉強会で講演していただこうと、昨秋先生の携帯電話に電話してお願いしたのが私が先生から聞いた最後の言葉となり、結局講演会は二度と実現しないものとなってしまいました。もうあの笑顔が見られないと思うと、あのときに直接会ってお話したかったと残念でなりません。

 年末に行われた筑西選挙区の設楽さんの県議会議員選挙で、真壁郡医師会長の落合先生に診療の合間を縫って何度も演説会に駆けつけていただいたのですが、普段はクールでダンディーな落合先生が地域医療を守ることについて熱い熱い演説をしていただいたのを聞いて、その心の底からの思いに感動をいたしました。茨城県西地区のような医療崩壊が間近に迫っているような地域では、古谷先生や落合先生のように地域住民の命と健康を守ることに人生のすべてを賭けている現場の先生方が何人もいらっしゃり、その人たちの無私の献身的な努力によって地域の医療システムは守られています。普段は優しかったり、一見クールだったりする先生方も、その心の底には地域医療を守ろうとする熱い熱い思いを秘めているのです。

 私は政治家として、そうした現場の先生方の決して目には見えない、しかし尊い思いを支えるよう努力したい、筑西市民病院をはじめとする地域医療の再生のために行動したい、と改めて強く誓いました。そしてまた、多くの地域の人の無念の涙と悲しみで送られていく古谷先生を見て、「医者って仕事は素敵だな」とちょっと羨ましくも思いました。ひるがえってみて、政治家はどうか。。。?

 古谷先生のご冥福をお祈りいたします。